台風5号は8月12日午前8時半ごろ、岩手県大船渡市に上陸した。大雨による被害が心配される中、送配電会社「東北電力ネットワーク」は切れた電線を見つけても触らないよう注意を呼び掛けている。
大雨災害だけでなく暴風も警戒を
仙台管区気象台によると、12日午前6時から13日午前6時までの24時間降水量は多い所で、東北太平洋側で250ミリ、東北日本海側で200ミリと予想され、総雨量が平年の8月1カ月分の2倍近くの記録的な大雨となっている所がある。引き続き土砂災害などに厳重な警戒が必要だが、暴風にも警戒が必要だ。

切れた電線に触らないで
12日に予想される東北太平洋側の最大瞬間風速は35メートル、日本海側でも30メートルと非常に強い風が吹くという。この影響で懸念されるのが倒木だ。過去の台風でも倒木により電線が切れ、停電が発生する事態が相次いでいる。切れた電線をどけようと手で触るのは危険。東北電力ネットワークは切れた電線を見つけたときはネットワークコールセンター(0120-175-366)などへ連絡するよう呼び掛けている。
電線から火花 見つけたら通報を
また、強風が伴う雨でしばしば発生するのが電線火災だ。強風によって電線の被膜がはがれて雨がしみこみ、水分によってショートを起こす「トラッキング現象」が主な原因とされる。

強風と大雨が合わさる台風では特に起きやすく、火事につながることもあるという。電線から火花や煙が出ていたら要注意だ。
小型発電機は屋外使用を徹底
一方、停電時の対応として、東北電力ネットワークは小型発電機の使用にも注意してほしいとしている。蒸し暑い中、部屋の中に置いてエアコンをつけたくなるが、小型発電機の排気には一酸化炭素が多く含まれている。真冬と同様、閉め切った屋内では絶対に使用してはならない。

停電してもすぐに復旧するべく作業をしてくれている人がいる。東北電力ネットワークは、最新の停電情報については、ホームページや停電情報アプリなどで状況を確認してほしいとしている。