パリオリンピック柔道混合団体で地元フランスとの激闘の末、銀メダルを獲得した日本。ただ、最後の代表戦の組み合わせを決めた「ルーレット」が物議を醸しているようだ。
「デジタルルーレット」に疑惑の目
柔道混合団体の金メダルをかけたフランスとの決勝は、ゴールデンスコア方式の代表戦にもつれ込んだ。しかし、対戦階級の決定方法が「デジタルルーレット」だったことに、世界の柔道ファンから、疑惑の目が向けられている。
SNSには「ルーレットは疑わしい」「畳の上でサイコロを振ればいい」などの投稿が寄せられている。
柔道混合団体、日本の決勝の相手は、東京オリンピックの決勝で敗れた、因縁の相手・フランスだ。
日本の1人目は、村尾三四郎(むらお・さんしろう)選手(23)。

実況:
大内刈り!いった一本!
1本勝ちを決めると、続く2人目は、髙山莉加(たかやま・りか)選手(29)。

実況:
大内刈り、いったーー!
技ありを奪って優勢勝ちした。

3人目の斉藤立(さいとう・たつる)選手(22)は、絶対王者・リネール選手に敗れたが、4人目の角田夏実(つのだ・なつみ)選手(31)が、2階級上の選手に勝利し、3勝1敗。金メダルに大手をかけた。
ここで登場したのが阿部一二三(あべ・ひふみ)選手(26)だった。しかし…。

実況:
押し込んできた。フランスギャバが阿部一二三を押し込んみました。
1階級上の選手との、激闘の末に敗れた。
6試合を終え、互いに3勝3敗となり、代表戦にまでもつれ込んだ。その代表戦の対戦階級を決めるのが「デジタルルーレット」だ。
選ばれたのは「90キロ超級」。絶対王者・リネール選手の階級だった。

実況:
大内刈り!…フランス逆転金メダル!

日本は惜しくも銀メダル獲得となった。
フランス柔道連盟会長「日本は本当に運が悪かった」
試合後、SNSでは、この抽選方法について「疑いのルーレット」「デジタルだと不正ができてしまう」などと物議を醸している、パリオリンピックでの「デジタルルーレット」。

東京大会、卓球の金メダリスト、水谷隼(みずたに・じゅん)さんも自身のSNSで「世界ランク上位のチームか、先に3勝目あげたほうのチームが最後誰が戦うか選べるほうが絶対いいだろ。」と持論を展開している。

一方、フランス柔道連盟のステファン・ノミス会長は、地元メディア「RMC」で「ルーレットのボタンを押すのは国際柔道連盟で不正行為がないようにIOC(国際オリンピック連盟)が管理している」と反論している。
その上で、リネール選手の階級に決まったことについて「日本は本当に運が悪かった」とコメントした。
(「イット!」 8月5日放送より)