遠州鉄道が運営する路線バスでICカードの残高不足に気づかずに乗車した小学校低学年の児童に対し、40代の運転手が謝罪を強要するなど威圧的な態度を取っていたことがわかった。男子児童はバスを降りたあと乗り継ぎをせず、猛暑の中、歩いて帰宅したという。
きっかけはICカードの残高不足
遠州鉄道によると、問題が起きたのは7月22日昼頃。
遠鉄バスに乗っていた小学校低学年の男子児童が浜松市中央区のバス停で降りようとしたところ、ICカードの残高が不足していた。

これに対し、このバスを運行していた40代の男性運転手が強い口調で注意。
さらに、下を向いていた児童の顎を触って顔を上げさせたうえ謝罪を強要し、両親への報告も求めた。
バスを降りた児童はその後、別のバスに乗り継いで帰宅する予定だったが、自宅まで歩いて帰ったそうだ。

この日の静岡県内は高気圧に覆われ、南から湿った空気が流れ込んだ影響で朝から気温が上がり、浜松市中央区の日中の最高気温は37.7℃だった。
保護者から連絡を受け責任者が謝罪
当該の問題行為は、児童から話を聞いた両親が遠州鉄道に連絡したことで発覚。担当部署の責任者が直接謝罪したという。
運転手の男性は、会社の聞き取りに対し「小学生相手に強い口調で接してしまい申し訳ない」と反省していて、一時自宅待機の処分を受けた。

遠州鉄道の担当者は「改善に向けて教育・指導を徹底していく」と話している。
(テレビ静岡)