福井・勝山市出身のバドミントン女子シングルス山口茜選手(27)は、パリ五輪が自身3度目のオリンピック出場となる。幼い頃から「茜ちゃん」と我が子のように応援してきた地元の人を前に、山口選手は「東京オリンピックから成長した姿を見せたい」と活躍を誓う。
拾い負けないプレーで後輩のお手本に
リオデジャネイロ、東京オリンピックはいずれも女子シングルス5位という結果に終わった山口茜選手。6月、ふるさとの勝山市で開かれた壮行会に登場した。

山口選手は「小さい頃から見てもらっている方がたくさんいるので、少しでも成長した姿を見てもらえるように頑張りたい。たくさんの後輩にも夢を持ってもらえるようなプレーができたら」と意気込みを語った。

2021年の東京オリンピックでは、持ち前の“拾い負けないプレー”でラリーは約1分続いた。最後まで諦めない粘り、その姿は地元の後輩たちのお手本となっている。

勝山高校バドミントン部の後輩たちは、「どこまでもシャトルを追いかけていく姿や滑り込む姿がかっこいい」「粘り強いプレーが魅力的であり持ち味。最大限に発揮してどんな球もとって最後にチャンス球で決めてほしい」とエールをおくる。
地元から激励「とにかく楽しんで」
東京オリンピックでは、準々決勝で敗退した山口選手。

試合終了後のインタビューでは「たくさんの人に“自分のために頑張ってきて”と言ってもらえて、結果で応えたい気持ちがあったが、応えられずすごく悔しい」と声を震わせながら、地元の人への感謝の思いを口にした。

あれから3年。2024年もたくさんのファンが山口選手を応援している。

「自分の子どもみたいで…。頑張っているのは分かるんだけど、負けるかなと思うと見ていられなくなる。とにかく楽しんでほしい。3度目のオリンピックが、もしかしたら最後になるかもしれないから」と親のような気持ちで激励する声や「(茜ちゃんは)宝だと思っている。楽しく、思う存分、実力を発揮してもらえれば」と、勝敗よりも“悔いのないプレー”をしてほしいという声が多い。
攻めの姿勢で3度目のオリンピックへ
山口選手は「体は小さいが攻撃を頑張っている。ただ『ラリーしているな』と見るのではなく『いつ攻めるんだろう』とワクワク感を持って試合を見てほしい」と、試合の見どころを語った。

勝山の、そして「福井の宝」山口茜選手は、「攻め」の姿勢で3度目のオリンピックに臨む。勝山市では8月2日、4日、5日に山口選手の試合のパブリックビューイングを行う予定をしている。
(福井テレビ)