まるで梅雨が終わったかのような夏本番の暑さになった4日の日本列島。静岡市で観測史上1位となる39.3℃を記録、2024年一番の暑さを更新するなど、猛暑日は午後4時時点で全国で63地点となり、今年最多となった。こうした突然の危険な暑さから身を守るため、街には熱中症予防の“駆け込み寺”になる「クーリングシェルター」が登場している。
港区の東京タワーでは約100席も…
東京都心では2024年初めて35℃の猛暑日を観測。東京地方や神奈川、千葉、埼玉、静岡の5つの都と県で、2024年初の「熱中症警戒アラート」が発表され、東京では47人が熱中症で搬送された。
こうした突然の危険な暑さから身を守るため、街には熱中症予防の“駆け込み寺”が登場。それはクーリングシェルターだ。
この記事の画像(11枚)東京・品川区の大崎駅から歩いて10分の交番の裏にある児童センターには「熱中症を予防して元気な夏を!」と書かれたのぼりがたてられている。
2024年から「熱中症特別警戒アラート」が発表されると、自治体は冷房施設のある「クーリングシェルター」に指定した施設を解放することが義務づけられた。
東京都では6月21日時点で745施設が指定されている。
港区は7月1日に、東京のシンボルで観光名所でもある「東京タワー」を民間施設第1号として新たにクーリングシェルターに指定した。
東京タワーの1階から3階に用意された約100席で自由に涼むことができ、もちろん利用料は無料だ。
熱中症特別警戒アラートが発表されていない時も利用できるとあって、早速、多くの人が涼みにやってきていた。
利用していた人からは「厳しいですよね、きょうは暑くて。ちょっと休みに来て帰ろうかなと」
「涼みに来ました。カフェとかに入ってお金払うよりも金銭的にも負担かからないし、あった方がいいのかな」といった声が聞かれた。
墨田区では35カ所の薬局を指定
一方、身近な場所もクーリングシェルターの役割をはたしている。
墨田区では35カ所の薬局をひと休みできる「ひと涼みスポット」に指定し、薬局ならではの機能も期待できるとしている。
オリーブ薬局の浅尾一夫さんは、「私たちのような薬局であれば、調子が悪い時は病院にとか、いろんなところに促すこともできるのではないか。脱水の可能性がある薬を飲んでいる方には、『暑い時期は水分補給を十分行ってください』と注意喚起を行っている」と話す。
まだまだ夏の本番はこれからで、暑さに十分慣れていないため、こうした「クーリングシェルター」が暑さを上手に乗り切る助けになりそうだ。
(「イット!」 7月4日放送より)