京都大学などの研究チームは難病ALSに対する白血病の治療に使われる薬を使った治験で、一部の患者で症状の進行が抑制されたと発表した。

■全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「ALS」

難病「ALS」の説明資料
難病「ALS」の説明資料
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ALS=(筋萎縮性側索硬化症)は全身の筋肉が徐々に動かなくなり、死に至る難病の1つで、国内におよそ9000人の患者がいる。

■白血病治療薬がALSの進行を食い止めるのに有効

治療薬「ボスチニブ」の説明資料
治療薬「ボスチニブ」の説明資料

京都大学iPS細胞研究所の井上治久教授らは、ALS患者に由来するiPS細胞を使った研究で白血病の治療に使われる薬「ボスチニブ」が、ALSの進行を食い止めるのに有効だと発見していた。

■ALS患者に治験 進行抑制の効果あり

「ボスチニブ」の効果概要図
「ボスチニブ」の効果概要図

2年前から初期のALS患者26人を対象に2段階目の治験を行い、「ボスチニブ」を24週間にわたり投与したところ、少なくとも13人で症状の進行抑制が認められたという。

研究チームはALSの治療薬としての承認申請を視野に、今後も治験を行う方針だ。

関西テレビ
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