肥薩線の観光列車で2024年3月に惜しまれつつ現役を引退した「SL人吉」を、JR九州から車体を譲り受ける熊本・人吉市は、人吉駅の隣に設置し、今後、動態保存する考えを明らかにした。
動力源に圧縮空気使い動態保存へ
JR九州の「SL人吉」は肥薩線を走る人気の観光列車だったが、車体の老朽化などから2024年3月で現役を引退。地元の熱い声を受けて、JR九州の古宮洋二社長は引退後のSL人吉を人吉市に譲渡することを明らかにしていた。
この記事の画像(4枚)人吉市によると、SL人吉を人吉駅の隣に設置し、2024年11月18日に公開を予定しているということだ。
また、今後はSL人吉の新しい格納庫も整備し、SL人吉が格納庫と展示スペースを移動する、いわゆる「動態保存」を行う考えを示した。動力源には、これまでの石炭による蒸気の代わりに、コンプレッサーにより圧縮された空気を使う予定だ。
松岡隼人人吉市長:
まずは人吉市に移設したいし、その様子を観光商品として国内外を問わず売り出し、解体・輸送・組み立ての二度とできない体験をしてもらいたい
また人吉市は、蒸気機関車の分解から人吉への輸送、設置までの一連の流れを「SL人吉ReBORNプロジェクト」と題し、観光ツアーを企画。台湾などのインバウンドを中心に、人吉のシンボルとして国内の観光客にもアピールする。
(テレビ熊本)