山口・下関市の海響館で、巨大なマンボウがクラゲを食べる珍しい光景がSNSで話題に。学会も注目するこの行動は、マンボウの新たな飼育法や生態研究の可能性を示唆している。

SNS上で驚きの声 注目のマンボウ

「こちらの水族館に、いま学会を騒がす魚がいると聞きました」と取材班が向かったのは山口・下関市の水族館「海響館」。ペンギンやイルカが人気の水族館だ。

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その“学会を騒がす”魚とは、最大で全長約3メートル、体重約2トン、大きな目と大きな口が特徴のマンボウ。現在、生息している世界最大級の魚のひとつで、水族館の人気者だ。

実は海響館が、SNSに投稿した大好物を食べるマンボウの映像が、今、学会の注目を浴びているという。

「論文にしませんかとコメントではいただきました」と照れくさそうに話すのは、下関海洋科学アカデミーの宮澤萌さん。

非常に珍しい“食事”

学会が注目するその好物とは?取材班は飼育員を追ってバックヤードへと向かった。案内された水槽に漂っているのはミズクラゲだ。日本近海で最も普通に観察できる。

マンボウは水族館などではエビやイカをミンチ状にしたエサを食べるのが一般的なのだが、人間に飼育されている環境でクラゲを捕食する姿は非常に珍しい光景だという。

「もしかしたら、人間には分からないような栄養をとっているのかもしれないですけど…」と話す宮澤さん。マンボウの生態は、いまだ解明されていないことが多い。

クラゲを食べるマンボウを撮影!

その生態を伺い知る貴重な光景を、2つの角度から撮影に成功した。

「スポッ」「スポッ」「スポッ」マンボウはカメラの前で吸い込むようにして次々とクラゲを食べていく。

「どういう種類のクラゲを食べたり、食べなかったりするのか、飼育下でしかできないので、研究もできていいかなと思います」と宮澤さんも研究に前向きだ。

クラゲを食べるマンボウ。海響館の新たな名物となるかもしれない。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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