クマの出没が相次ぐ北海道で警戒が強まっている。
今回ヒグマが出没したのは、市街地にほど近い場所だった。

苫小牧市の北大研究林に体長2mのヒグマ出没

木の枝をむしり取り、まるでダンスをしているかのように見える体長2mほどのクマ。

12秒ほどの動画にはヒグマが「背こすり」する様子が
12秒ほどの動画にはヒグマが「背こすり」する様子が
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12秒ほどの動画には、後ろ足で立ち上がり木に背中をこすりつけたあと、ノシノシと去っていく姿が記録されていた。
これは「背こすり」と呼ばれ、自分のにおいを木につけて存在をアピールするマーキング行為とみられている。

研究林は“緑のオアシス”として苫小牧市民に親しまれている
研究林は“緑のオアシス”として苫小牧市民に親しまれている

この動画が撮影されたのは、5月30日。
場所は、北海道・苫小牧市にある北海道大学 苫小牧研究林。
“緑のオアシス”として、多くの市民に親しまれている場所に現れた“背こすり”クマ。

立った状態で200〜250cmくらいとみられるヒグマ
立った状態で200〜250cmくらいとみられるヒグマ

動画を見た東京農業大学・山崎晃司教授は、 「ヒグマですね。たぶんオスの成獣だと思います。体長でいうと150〜200cmぐらい。プラス後ろ足の長さが足されますので、立った状態で200〜250cmぐらいですかね」と指摘する。

5月31日には名寄市の食肉処理場に出没か

北海道では2024年に入り、ヒグマの出没が相次いでいる。

5月31日には名寄市の食肉処理場で牛の皮が荒らされた
5月31日には名寄市の食肉処理場で牛の皮が荒らされた

先週金曜日(5月31日)には、名寄市の食肉処理場で、外に置かれていた牛の皮が荒らされているのが見つかった。
現場近くでは、クマのものとみられる足跡やフンが見つかったことから、クマが荒らしたとみられている。

食肉処理場の工場長:
何十年もこちらの方で操業しているんですけど、そういう(クマによる)被害は一度もないです。

警察は4月28日に見つかった足跡都同一個体とみている
警察は4月28日に見つかった足跡都同一個体とみている

4月28日には、食肉処理場から1kmほど離れた場所で、クマのものとみられる足跡が見つかっていて、警察は同一個体とみている。

今回、苫小牧研究林で背こすりクマが撮影されたのを受け、北海道大学は、「研究林内で大型のヒグマが目撃されております。しばらくの間、樹木園以外を立ち入り禁止とさせていただき、立ち入り申請の受け付けも停止いたしました」と注意を呼びかけている。
大学側は当面の間、研究林への立ち入りを禁止するとしている。
(「イット!」6月3日放送より)

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