富士山をめぐるオーバーツーリズム問題。静岡県にある美しい富士山が望めると人気の“映えスポット”で29日、新たな迷惑行為対策が講じられた。

400mにわたり進入防止柵を設置

橋の中央分離帯への立ち入りを防ごうと、柵の取り付け作業が行われていたのは、静岡・富士市にある「富士山夢の大橋」。

「富士山夢の大橋」は、富士山に向かって登って行くように見えるのが人気
「富士山夢の大橋」は、富士山に向かって登って行くように見えるのが人気
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富士山に向かって登って行くように見える人気の“映えスポット”で、29日も多くの外国人観光客が訪れていた。

夢の大橋では、人気のあまり“映え写真”を撮るための危険な行為が相次いでいた。

中央分離帯の縁石部分に乗った3人
中央分離帯の縁石部分に乗った3人

14日に現場を取材した際には、中央分離帯ど真ん中の縁石部分に3人が乗っているのを目撃した。3人は、悪びれる様子もなく立ち入り禁止の中央分離帯で写真撮影した上、平然と車道を横断していた。

写真撮影後、車道を横断
写真撮影後、車道を横断

こうした危険な行為を防ぐために29日、道路の中央分離帯に設置されたのが、進入防止用の「簡易柵」だ。その長さは、約400mに及ぶ。

29日設置された簡易柵
29日設置された簡易柵

付近の住民は、他にも駐車違反や騒音といった迷惑行為にも頭を悩ませているということで、富士市は注意喚起の看板を設置。今後、駐車スペースを増やすなどの対策も進める考えだ。

富士市交流観光課の松村岳典課長は、「外からお客さんがきてくれる街に少しずつ変化している中、気持ちよく富士市を楽しんでもらえるように努力していきたい」と語る。

富士山をめぐるオーバーツーリズム問題をめぐっては、山梨県で“コンビニ富士”が望める場所に黒幕が設置された。しかし、設置からわずか1週間後で、黒幕には10個以上の穴が開けられてしまった。

富士山観光客の迷惑行為に悩まされる街が新たに設置した「簡易柵」。果たして解決の糸口となるのか。
(「イット!」5月29日放送より)

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