訪れたのは、杉並区にある保育園「Picoナーサリ久我山駅前保育園」

この記事の画像(8枚)

元気いっぱいに走り回ったり、先生と「おままごと」をしたりと、楽しそうな様子の子供たち。

そんな子どもたちを見守るのは、保育園を運営する野上美希(のがみ・みき)さん。

運営を10年続ける中で目の当たりにしたのは、保育士の過酷な労働環境だった。

保育園を運営する​野上美希さん:
(保育士は)子どもの命を預かっている仕事なのに、休憩も取れずにノンストップで働き続けることは現実的ではないと。

さらに野上さんは「子どもの安全すら危ぶまれているという状況が、(保育)業界として感じていまして。」と話す。

そこで野上さんは、“保育士を増やすこと”で状況を改善しようと奮闘。

その結果、現在は園児44人に対し、保育士は22人と国の保育士配置基準の2倍を実現した。その裏にあったのが“地道な努力”。

「収入」を増やすため、年間60万円の補助金が出る催しを開くなど、国や自治体からの小さな補助金をコツコツ積み上げてきた。

さらに、保育園の見学をホームページで受け付けるなど“事務作業を効率化”して、「支出」も最大限下げることに成功した。

​野上美希さん:
(保育士の数を)2倍にしたことによって、先生たち自身も心のゆとりを持って保育に向かうことができますので、園全体が安心安全になっていくのではないか。

子どものため、そして保育士のために働きやすい環境作りに奮闘する野上さんの活動は、あすも続く。
(「イット!」5月20日放送より)