JR東京駅の「グランスタ東京」に、全国各地の特産品が集結した。
それらはすべて、17日朝に新幹線などで直送されたものだった。
新幹線全区間で荷物の輸送サービス実施
午前11時過ぎ、東京駅に到着した新幹線から大きな段ボールが次々と運ばれてきた。

大量の商品の行き先は、17日にJRグループ6社が開催した「新幹線でつながる旬食フェア」の会場。

「いらっしゃいませ、北海道から出来たての駅弁運んでまいりました!いかがですか?」
産地直送の野菜やご当地弁当などが販売され、大盛況となっていた。

JRは、物流の2024年問題への対応やCO2排出量削減などを目的に、新幹線が通る全区間で荷物の輸送サービスを実施。
今回のイベントは、この輸送サービスを活用して、各地の特産品を東京駅に即日輸送。
届いた商品を、すぐに販売した。

午前6時、福岡・朝倉市の農園で収穫されていたのは、福岡のブランドイチゴ「あまおう」。
朝に採れたばかりの「あまおう」は、佐賀県の新鳥栖駅に運ばれ、午前9時すぎ、新幹線で東京駅へ。

JR熊本駅で運び込まれていたのは、特産品の「からし蓮根」と「長ナス」。
新幹線に乗って東京に出発した。
田崎市場・えびす会 前田 康秀さん:
朝採れたものが、その日の夕食に間に合う。それが一番新幹線のメリットだと思っております。

イベント会場には、こんなユニークな時刻表も…
時刻表には、名古屋から「赤福」、博多から「めんたいフランス」。
鮮度が命の「サーモン寿司」は金沢からなど、日本各地から特産品が運ばれている。
例えば、函館の「かにめし」と「いかめし」は、午前7時38分に新函館北斗駅を出発。
東京駅には、正午過ぎに到着した。

JR東日本マーケティング本部 ・是口貴子さん:
賞味期限が短いものを、少しでも販売期間を延ばしてお客さまに楽しんでいただく。そういう商品はあっているかと思う。
東京駅構内の人気のすし店も注視
JRグループによる新幹線を使った荷物輸送サービス。
東京駅構内で人気のすし店も、期待を寄せている。

札幌魚河岸五十七番寿し JR東京駅店 ・米田勇人さん:
定刻通りだし、コストも飛行機よりいい。環境の面でも新幹線の輸送はいいなと思います。
北海道・新千歳空港で行列の絶えないすし店が東京駅に初進出した、こちらのお店。
新鮮な魚は、毎朝、札幌から飛行機で輸送している。
札幌魚河岸五十七番寿し JR東京駅店 ・米田勇人さん:
(新幹線は)これからもっと輸送に時間がかからなければ、考えてもいいのかなと思う。
空輸は費用が高いため、今後、北海道新幹線が札幌まで延伸した際には、新幹線での輸送も考えたいという。
(「イット!」 5月17日放送より)