韓国・済州島の警察官たちが、済州警察庁と企業の業務提携が発端で、業務中に「歩くこと」を強要されているという。
歩数が人事評価に影響し、パトカーを使わずに遠くまで歩くことにより、事件対応の遅れが懸念されている。

発端は済州警察庁と企業の業務提携

韓国・済州島で、警察官たちが勤務時間中に階段や砂浜など、業務そっちのけで「歩く」ことを強要されているという。

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警察官は「(歩いた歩数が)『人事評価に反映する』といって…あまりにもあきれて脅迫としか聞こえません」と話す。

歩いた歩数が人事評価に反映されるとは、どういうことなのだろうか。

発端となったのは、済州警察庁と企業の「警察官が3カ月間、1日に6000歩ずつ歩けば、犯罪被害者に5000万ウォン(約560万円)を支援する」という業務契約だ。

この歩数のランキングがリアルタイムで公開されたため、警察署同士の競争となっている。

パトカーを止めたまま歩き…事件対応の遅れが懸念

警察官は「『ある部署はこれだけ歩いた』とリアルタイムで順位が見えるから、歩くしかない…。とてもストレスを受けています」と話す。

競争に追い込まれた警察官が、パトカーを止めたまま遠くまで歩いてしまうことも相次ぎ、事件対応への遅れが懸念されている。

一方、済州警察庁は「歩くこと」を強要しているわけではないとしている。
(「イット!」 5月3日放送より)

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