上皇ご夫妻は10日、1959年のご結婚から65年の「ブルースターサファイア婚」の記念日を迎えられた。

ご夫妻は毎日同じ時間に起き、食事をし、就寝し、1冊の本を音読するなどの規則正しい生活を大切にされている。

ご結婚から65年 心身ともにお互いを支え合う

上皇ご夫妻は10日、1959年の結婚から65年となる「ブルースターサファイア婚」を迎えられた。

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長野・軽井沢町のテニスコートで始まった恋。
1959年4月10日にご結婚された上皇ご夫妻のご成婚パレードには、約53万人が沿道に駆けつけ祝福した。

10日でこの日から65年。
現在、上皇さまは90歳、上皇后・美智子さまも2024年で90歳となられる。

毎日同じ時間に起きて、同じ本を一緒に音読するなど、規則正しい生活を送られている。

上皇ご夫妻について、側近は「心身共にお互いを支え合って、本当に穏やかな日常を送られている」と話している。

ここからは、フジテレビ社会部・宮崎千歳宮内庁キャップが解説する。

上皇ご夫妻は10日、1959年のご結婚から65年のブルースターサファイア婚を迎えられた。

側近によると、おふたりそろって健やかに、「生活に一定のリズムを保ち、時折アクセントをつけながらルーティンを大切にされている」という。

そのルーティンが、毎朝同じ時間に起き、食事をし、就寝されることで、さらに、毎朝1冊の本を一緒に音読することもルーティンにされている。
おふたり一緒の音読は、何十年も前から続けられているという。

どんな本を音読されているかというと、大岡信さんの「折々のうた」、パスカルの「パンセ」、山本健吉さんの「ことばの歳時記」、寺田寅彦の「柿の種」など。

2016年の映像で読んでいらっしゃるものは、「尋常高等小学校の国語の教科書」。

小学生のころに、実際に使われていた教科書を今も大切にされていて、相手の声に耳を傾け合う静かな朝のひとときが日課となっているという。

こうして、本当にいつもお互いを気遣い合われている。

一番近くで寄り添う65年間の深い信頼

こうした気遣いは、2023年5月の映像にも現れていた。
京都の大聖寺の階段で美智子さまがバランスを崩された際に、とっさに上皇さまが手を取って支えられていた。

このように、上皇さまは美智子さまのことを常に気遣い、時折「大丈夫?」と声を掛けられているという。

以前は、美智子さまが上皇さまの腕に手を添えていたが、ここ数年は、しっかりと手を握り合っている。
その方がとっさのときに力が入り、支えやすいからだと思うが、側近によると、外出先だけではなく、お住まいの中でもいつも転ばないよう、手を取り合っていらっしゃるという。

常に一番近くで寄り添い、お互いを敬い、大切に思ってこられた65年間の深い信頼が感じられる。

象徴としての務めを終え、退位されてからまもなく5年がたつが、社会の出来事に関心を持ち、人々の幸せを願う思いはまったく変わっていないという。

── 一番の夫婦円満の秘訣(ひけつ)はあるのだろうか?

以前、ある側近は、「上皇さまが一番うれしそうなのは、美智子さまが楽しそうにされている時」と話されていた。

まさにそうしたお姿が、2014年の葉山御用邸での映像で見られた。
地元の人たちと楽しそうに会話をされている美智子さまを、上皇さまがとても穏やかに見守られていた。

民間から初めて皇太子妃となり、さまざまな困難を経験し、天皇という重い務めを担われた苦労も、一緒に乗り越えてこられた美智子さまへの深い愛情が感じられる。

相手の喜びを我が喜びとして、心から大切に思い合いながら、これからも1日1日を大切に過ごしていかれるのだと思う。
(「イット!」 4月10日放送より)

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