午前8時58分ごろ台湾付近で大きな地震が発生し沖縄県の宮古島・八重山地方と沖縄本島地方に津波警報が出た。与那国島、宮古島で30センチの津波を観測し、今後特に2、3日程度は地震や津波への注意が必要だ。
与那国島、宮古島で30センチの津波観測
午前8時58分ごろ台湾付近で地震があり、沖縄県の与那国町で震度4を観測した。
この記事の画像(47枚)気象庁によると、震源の深さは23キロ、地震の規模を示すマグニチュードは7.7と推定されている。
この地震で気象庁は、宮古島・八重山地方と沖縄本島地方に一時津波警報を発表し、与那国島と宮古島で30センチ、石垣島で20センチの津波が観測された。
午前10時40分に、気象庁は津波警報を注意報に切り替えたが、引き続き、海岸などには近づかないよう呼びかけている。
また、今後特に2,3日程度は規模の大きな地震が発生することが多くあるとしていて、引き続き地震や津波への注意が必要だ。
那覇市内の津波避難ビルから中継
この地震に伴い、沖縄地方に発表された津波警報は津波注意報に切り替えられた。那覇市から山内記者が中継でお伝えする。
山内 駿記者:こちらは那覇市の津波避難ビルです。
4階建ての建物は海抜15mの高さにあり、2000人が収容でき、津波警報が出されて以降近くで働く人や住民など多くの人が避難していました。
警報が注意報に切り替わってからは避難していた人たちが少なくなった印象ですが避難の呼びかけは続いています。
大阪から来ている旅行者に話を聞いたところホテルのスタッフの指示に従いここまで避難したということですが、慣れない場所での避難に不安だと話していました。
時間が経つにつれて日差しが強くなっていて市の職員が備蓄の水を配布しながら体調にも注意するよう呼びかけています。
那覇空港でもターミナルの3階以上へと避難 中継
沖縄県の空の玄関口那覇空港では、津波警報に伴い一時利用者が空港ターミナルの3階以上へと避難した。那覇空港から植草凜アナウンサーが伝える。
植草凜アナウンサー:那覇空港の3階ロビーです。
11時を過ぎたあたりから欠航の情報が発表されています。
現在はまだ欠航情報が出ていないのか、不安そうに運行情報の確認画面を見つめる多くの人の姿があります。
空港にいた方に話を聞きますと、今沖縄に帰省していて、学校に戻るため東京に帰る人、便が欠航になった高校生もいました。とりあえず家に帰るしかないのかなと不安そうに話をしてました。
未だ混雑が続く、那覇空港。小さなお子様や車椅子の方など多くの方がいて、不安を抱えながら運行状況を見守っている状況です。
台湾 山崩れや建物倒壊 東部を中心に強い揺れ
震源となった台湾では、東部を中心に強い揺れがあり、各地で山崩れや建物が倒壊するなどの被害が出ている。
台湾の気象当局などによると、日本時間の午前8時58分頃、台湾東部海域を震源とする地震が発生し、台湾の気象当局はマグニチュードは7.2、震源の深さは15.5キロと発表した。
この地震で東部の花蓮(かれん)県で最大震度6強、北部の台北市で最大震度5弱を記録したほか、台湾全島で強い揺れを感じたという。
地震によって各地で大規模な崖崩れが発生し、花蓮県では、複数のビルや家屋が倒壊する被害が出ている。
動画撮影者:「倒れた。倒れた。ビルが倒れてゆがんでいる!」
被災した女性: 「ドアが開かないのよ!全て倒れた」
花蓮(かれん)市では、5階建てのビルが傾き、1階の飲食店が潰れ、中に人が閉じ込められているという情報があり、救助が行われている。
また花蓮県の別のビルも完全に傾き、住民が閉じ込められているため、救助隊がはしごなどを使い救助している。
台湾当局はあわせて8万7千世帯以上が停電していると発表した。けが人などの詳細は明らかになっていない。
台北市でも信号機や地下鉄止まる 中継
台北市からFNN通信員のリン・キカさんに電話で伝えてもらう。
FNN通信員 リン・キカさん:台北市です。被害が大きいのはここから車で4時間ほど離れた台湾東部の花蓮ですが台北市も大きな揺れを感じました。
揺れは、上下の揺れで、1分間くらい続きました。
台北市内でも、ビルの外壁が落ちたり、ビルの柱に亀裂が入ったり水道の破裂するなどしました。
また、台北市内の地下鉄がとまり、通勤の足にも影響がでました。
信号機もとまっているので、交通渋滞もおきています。
台北市は対策本部を設置し、対応にあたっています。
特に被害が大きいのは、台湾東部の花蓮では山がくずれたり、道路の亀裂ビルの倒壊が多数発生しているということですが、人的被害については、わかっていません。
救助・救援の体制の構築も進められていて、南部の高雄市から救援隊が台北に向けて出発したということです。