宮城県仙台市にある1軒の爬虫類(はちゅうるい)専門店。ここで、半年ほど前から爬虫類ではない1頭のフェレットが、店の人気者になっているという。

公園のごみ捨て場にいたのは…フェレット?

爬虫類専門店「ジュラの杜」(仙台市宮城野区)
爬虫類専門店「ジュラの杜」(仙台市宮城野区)
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仙台市宮城野区にある爬虫類専門店「ジュラの杜」。ヘビやトカゲなど、200種類400もの生き物が客を出迎えてくれる。

この店の売りはもちろん種類豊富な爬虫類だが、今、爬虫類ではないイタチ科の動物、フェレットが人気を集めているそう。フェレットの名前は、白くて愛らしい姿から「マシュマロ」

実はマシュマロ、2023年5月に、仙台市内にある公園のごみ捨て場で、ケージごと捨てられていたところを発見されたという。すぐそばには、餌やおもちゃが添えられていた。

フェレットの「マシュマロ」
フェレットの「マシュマロ」

発見した人が警察に相談、公園を管轄する最寄りの警察署が一時保管していたが、飼育が難しかったことから、ジュラの杜が引き取ったという。

従業員の訴え「なぜ捨てるのか」

マシュマロは、今、ジュラの杜の女性従業員が、自宅マンションで飼育している。マシュマロの、「食べて、遊んで、寝て…」、という愛らしい姿に、従業員は毎日元気をもらっているそうだ。

抱っこしているのはマシュマロを飼っている女性従業員
抱っこしているのはマシュマロを飼っている女性従業員

ジュラの杜でも、優しい性格から人気者となっていて、今や、マシュマロ目当てで訪れる客もいるそう。

ごみ捨て場で見つかったフェレットは、今や店の「看板的な存在」になった。だからこそ、マシュマロを受け入れた店長は嘆く。どうして捨てられてしまっていたのか…。

店長は、「かわいい動物に出会った時こそ、親も子もいったん立ち止まって考えてほしい。その動物が自分と一緒に暮らして本当に幸せになれるのか。悩んだり困ったりしたら、相談してほしい。相談できる場所はいっぱいある」と話し、ペットを飼う責任を訴えた。

動物とのふれあい復活へ

ジュラの杜には、動物とふれあえるコーナーがある。このコーナーは、コロナ禍以降、中断しているが、店はマシュマロとの出会いをきっかけに、近く再開する方針だそう。

マシュマロを抱っこする店長
マシュマロを抱っこする店長

コロナ禍以降、在宅ワークなどの働き方が多くなったことから、在宅時間が増え、ペットを飼う人が増えた。店では今回のマシュマロとの出会いをきっかけに、改めて動物との関り方について、「一目ぼれなどの安易な気持ちで即購入するのではなく、自分の生活状況や愛情の注ぎ方、その動物が幸せな生活を送ることができるのか、しっかり考えてほしい」と話した。

(仙台放送)

仙台放送
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