プラントベースフードブランド「2foods」が、ジャンクフードのようなのに、健康と栄養バランスが考慮された新商品をお披露目。消費者の健康意識と環境への配慮から、プラントベースフードの可能性が高まっている。

美味しさと栄養追及のジャンクフード

2月29日に都内で行われたプラントベースフードブランド「2foods(トゥーフーズ)」の新商品発表会。

プラントベースのジャンクフードがお披露目
プラントベースのジャンクフードがお披露目
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国内外で植物由来食品の需要が高まる中、“ジャンクフード”のようなのに、罪悪感なく食べられる商品がお披露目された。

こちらは、プラントベースクロワッサン「2Bread クロワッサン」。

上中勇樹キャスター:
外が非常にサクサクしていて、中がもっちりしてるんですよね。ほのかにバターに近い香りが、鼻を抜けてとても美味しいです。毎日食べたいと思えるようなクロワッサンです。

美味しいのに、低糖質かつコレステロールゼロ。加えて、不足しがちな栄養素を、この1食で摂ることができる。

さらに、オムライスを食べたキャスター。

上中勇樹キャスター:
これが全て、植物由来だとは全く思えないです。しかも、栄養も追求されているということで、栄養素であったり、健康面のことも考えて、植物由来のもので食事がとれるのはうれしい。

2foods店舗で提供しているフードメニューに、ビタミンやミネラルを配合したパウダー「SUPER PBFパウダー」をプラスし、より栄養バランスを追求した進化系プラントベースフード。

今回の商品を通じて、ヘルシージャンクな体験をもっと広めたいという。

TWO・東義和CEO:
我々としてはさらに踏み込んで、より植物由来+健康価値があるということで、世の中にある種の新しい物を展開したい思いでやってきている。

植物由来の食品って健康だよねということが再認識されたり、今まで取ってない人が参入してくれるようなムーブメントを作りたい。

消費者の疑問に応える新しい食品

一橋ビジネススクール教授の鈴木智子さんに話を聞いた。

堤 礼実 キャスター:
「ヘルシージャンク」という新しい提案、いかがですか。

一橋ビジネススクール教授・鈴木智子さん:
ヘルシーでありながらジャンクという、本来であれば矛盾することが一つの商品の中に同居しているところに、この商品の革新性が感じられます。

2foodsを展開するTWOは「正しいこと」と「楽しいこと」、どちらも諦めないことを掲げ、2foodsのプラントベース・クロワッサンは美味しさも健康も叶えるとうたっています。

これはマーケティングの目線で見ると、「アンメットニーズ」と呼ばれる、まだ満たされていない顧客の潜在的な要求や需要に応える試みといえます。

堤 礼実 キャスター:
食べて美味しく、体にも優しい。私たちが求めているのはこれなんですよね。

一橋ビジネススクール教授・鈴木智子さん:
その「食べて美味しい」が、プラントベースフードの最大の問題とされていました。米国を中心に一時期ブームとなり急成長しましたが、今は売上が鈍化しています。関心を持って試してみても味の満足が得られず、食べ続けたいと思う消費者が少なかったのです。

さらに、強みとされた「体への優しさ」。健康面についても、加工しすぎているのではないか。また動物性から、植物由来の食品に切り替えるとタンパク質が不足するのではないかなど、消費者から疑問が示されていました。

こうした健康食品としての信用の低下、味に対する不満に対して、今回の商品がきちんと解決策を提示できていると、消費者は価格を問わずに手に取るかもしれません。

「自分にも地球にも」実現する可能性

堤 礼実 キャスター:
今回、新たな可能性が示されたのかもしれませんね。

一橋ビジネススクール教授・鈴木智子さん:
この分野の商品はかつての期待されたスピードでの成長は見込めませんが、消えていくわけではないとされていました。

健康や環境問題に対する関心が高まりを見せる中、プラントベースフードには多くの可能性があるためです。

日々、美味しく食事をすることで、自分の健康にも地球にも優しいことをしている。そんな理想的な食生活を実現してくれるプラントベースフードが、今後増えていくことを期待したいです。

堤 礼実 キャスター:
食において空腹が満たされることはもちろん、心が満たされることも大切です。ヘルシーでありながら罪悪感なしに食べられる、心にも体にもうれしい商品が増えていくとうれしいですね。
(「Live News α」2月29日放送分より)

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