全国的に暖冬となっている今冬、野菜の価格にある変化が起きている。生育が早まり市場の入荷量が増えたことで、例年と比べ価格が3割ほど下がっている。
育成が早く供給増加 市場価格3割↓
山形県内では2月に入り「2月の観測史上最高気温」を連日更新するなど、季節外れの暖かさが続いた。
この暖かさは、県内の野菜にも影響を及ぼしている。

山形丸果中央青果・渡辺友男野菜部長:
1~2月の気温が、4~5月の温度になっていると。気温が高いとそれだけ生育が早いので、葉物野菜を中心に潤沢な入荷になっている。例年比で3割は多い。

異例の暖かさで、ハウスもののホウレンソウや小松菜など、葉物を中心に野菜の生育が大幅に早まり、市場の入荷量が急増。通常の需要と供給のバランスが崩れたという。
山形丸果中央青果・渡辺友男野菜部長:
価格は需要と供給の問題。少なければ高くなる。多ければ安くなる。今は入荷が多いので単価は低迷。今は2023年と比べ、安値が続いている。

山形市内の複数のスーパーによると、2月26日の時点で、葉物野菜のホウレンソウは1袋約130円、小松菜は1袋約100円、トマトは1個約80円と、いずれも2023年と比べ約3割下がっているという。
経費上昇に価格下落…苦しい生産者
さらに、「やはり気温が高くて伸びるのが早いので長すぎる。袋の長さ以内に収めて下さいという決まり。気温が高いと伸びすぎて袋からはみ出る。商品的にはあまり伸びすぎると規格外になってしまう」と成長が早すぎる影響がでていた。
規格外になってしまうと、取り引き価格は下がってしまう。
小松菜は、ただでさえ価格が下がっているだけに、生産農家にとってはダブルパンチとなっている。

山形丸果中央青果・渡辺友男野菜部長:
肥料・資材・輸送費も年々上がっているので、単価もある程度とってあげないと生産者も成り立たないので精一杯高くは売りたい。毎日天気予報とにらめっこしている。

今後の野菜の価格の見通しについては「今は本来3月に出回るはずの野菜が、生育が早いため前倒しで出回っている状態。3月に入ると逆に葉物野菜が品薄となり、値上がりする可能性が高い」としている。
(さくらんぼテレビ)