高畠町で発生した重傷ひき逃げ事件で過失運転致傷などの罪に問われている男について、検察は「被害者よりも自分のことを優先した身勝手な犯行」として懲役2年6カ月を求刑した。
過失運転致傷や窃盗などの罪に問われているのは、本籍が福島で住所不定・無職の石川康博被告(38)。
起訴状などによると、石川被告は2025年4月、高畠町高畠の国道で軽トラックを運転中、前を走っていた米沢市の会社員の男性が運転するバイクに追突する事故を起こした。
追突された男性は腰の骨を折る全治2カ月の大けがをしたが、石川被告は男性を救護せず車をその場に置いたまま逃走し、5月に神奈川県内で逮捕された。
5日の裁判では、事故直後に現場付近から逃走用に乗用車1台を盗んだ窃盗の罪について審理が行われ、石川被告は起訴内容を認めた。
そして検察はひき逃げについて、「被害者の命よりも自分のことを優先した身勝手な犯行である」と指摘。刑事責任は重大であるとして、懲役2年6カ月を求刑した。
判決は9月2日に言い渡される。