5日に始まった「山形花笠まつり」。浴衣姿の菅原アナは、これまで花笠について密着取材をしてきた。会場はさらなる盛り上がり・にぎわいを見せているのではないでしょうか。

(菅原)
山形の夏を彩る「山形花笠まつり」が、つい先ほど開幕しました。
パレードが始まっていて、豪華けんらんな山車に佐藤市長が乗っています。
佐藤市長の後、山形市議会のみなさんです。
市議会議員のみなさんと、議会事務局のみなさん、あわせて31人が踊りを披露してくれている。
みなさん、紅花色のオレンジと緑の浴衣に身を包んでいて、それぞれ個別に練習していて、全員で合わせて踊るのは今日が初めてなんだそうです。
息の合った踊りに沿道のみなさんは歓声をあげています。

2025年のパレードには、2024年より12団体多いのべ147団体が参加していて、そのうち11団体が初参加となっています。
約1万400人が3日間、山形の夏の夜を彩ります。
この花笠踊りをひと目見ようと、県の内外から多くの観光客が訪れています。

菅原:きょうはどちらから?
観客:愛知からです。
菅原:どうして来てくださったんですか?
観客:東北のまつりを見たことがないので、ぜひ来たいと思って。
菅原:見ていかがですか?
観客:鳥肌が立ちました。昔、盆踊りでこの曲を踊ったことがあるので、「この曲!」と鳥肌です。

菅原:どちらから?
観客:宮城からです。
菅原:見てみていかがですか?
観客:花笠についている鈴が踊るたびに鳴るのがすごくかわいい。来年もまた来たいです。

花笠というワードが出ましたが、まつりに欠かせない花笠に今年はある秘密があるんです。
先日、ある団体の練習にお邪魔してきました。VTRをご覧ください。

(VTRリポート)
「見てください。子どもたちと保護者のみなさんが体育館で花笠を一生懸命、練習中です」

お邪魔したのは、山形市の「第四学区花笠有志会」。
花笠パレードへの参加は2025年で10回目だそうで、山形市立第四小学校に通う児童と保護者の有志約150人が集まった。

踊っているのは「笠回し系」の花笠踊りで、この日は踊りを美しく見せる“笠の振りかざし”や“止めるタイミング”を繰り返し確認した。
夜になっても日中の暑さが残る体育館で、子どもたちは汗をかきながら真剣に笠を回していた。

(児童)
「(Q.踊るのは何回目?)3回目。本番はみんなで元気に踊る」
「踊りを上達させた姿で、みんなを笑顔にしたい」
「6年生なので最後、楽しく最高の花笠まつりにしたい」

そして、子どもたちが使っているこの花笠。
ほとんどが県内産だが、2025年はある理由から“海外で作られた笠”も用意された。

(リポート)
「子どもたちが練習で実際に使っている花笠を見せてもらいます。ちょっと色が違っているのがわかりますか? 右が少し白っぽく、ベトナムで作られた笠。左が従来の県産のもの。よく見ないと違いがわからないが、今年はこのベトナムの笠が初めてデビューする年なんです」

これまではほとんどが県内で作られてきた花笠。
「作り手の高齢化」などの影響で2024年、踊り手に必要な花笠が約1000枚も足りなくなる事態に直面した。

「今年は何としても花笠を確保したい!」ということで、市内で花笠の製造・販売を手がける民芸品店・尚美堂が、笠づくりを得意とするベトナムの村に、初めて花笠の生産を依頼した。
そして完成した約1500枚のベトナム産の花笠が到着し、無事パレードに参加するすべての踊り手たちに行き渡った。

練習する踊り手たちの中に、華麗な笠回しを見せるベトナム出身の女性の姿があった。
母国で作られた笠で今回、花笠踊りに初挑戦する。

(ファム・ティ・フェン・チャンさん)
「(Q.生まれた国の笠で山形の文化を体験できるのはどう?)日本のみなさんがベトナムで花笠を作ってくれて本当にうれしい。すごく感動」

(四小花笠運営委員・齊藤隼一さん)
「今年、四小花笠は“美しく”を目標にやっている。見に来てくれた人にまた来年も見たいと言ってもらえるような踊りを目指すので応援お願いします」

「第四学区花笠有志会」のみなさんは、この後、午後7時ごろにパレードをスタートします。
そして、ベトナムに花笠の生産を依頼した尚美堂の逸見良昭社長に来てもらいました。

(菅原)
「花笠不足から1年、今年はベトナムの笠でまつりを迎えましたがいかがですか?」

(逸見)
「去年は1000枚が足りず参加者にご迷惑をかけた。今年はベトナムの笠を1500枚用意でき、全員に使ってもらえることになりうれしいです」

(菅原)
「ベトナムに花笠づくりを依頼したことで、花笠まつりが世界に知られるきっかけにもなったのでは?」

(逸見)
「大阪・関西万博でも花笠まつりを披露している。世界に広がっていけばいいなと」

(菅原)
「あらためて63回目の開催、どのように楽しんでもらいたいですか?」

(逸見)
「全員が自分の笠で踊りを楽しんでもらえる。山形の夏の風物詩・夏の思い出になる花笠まつり、3日間、熱い夏がきっとやってくる」

この後、沿道のみなさんが自由に参加できる飛び入り参加コーナーもありますので、テレビを見た後、ぜひいらしてください。

さくらんぼテレビ
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