一般の車でも、有償で利用客を乗せることができる制度「ライドシェア」。
4月には、国主導の「ライドシェア」が一部解禁。
それに先駆け、石川県小松市は2月29日から自治体が運用の主体を担う「自治体ライドシェア」を開始します。
石川・小松市 宮橋勝栄市長:
今回の地震発生以前から、地域住民の移動の足、日常的な移動の足の不足というものを感じておりました。だからこそ自治体が主体となって行う自治体ライドシェアは非常に重要な取り組みになります。
国主導の「ライドシェア」では、ドライバーはタクシー会社と雇用契約を行います。
それに対し、小松市のライドシェアでは、市が委託した業者にドライバーが登録する形をとっています。
まずは、市内に2次避難している被災者の利用を優先しつつ、ゆくゆくは市民や観光客などが広く利用することを想定しているといいます。
とはいえ、街で取材してみると…
30代:
分かんないです。
50代:
料金っていくらぐらいなんですかね?
「自治体ライドシェア」の認知度は、まだ低い様子…。
そこで「めざまし8」は、石川・小松市の宮橋勝栄市長を取材。素朴な疑問をぶつけました。
利用方法は?料金は?「めざまし8」小松市の宮橋市長に聞く
――利用するには、まず何をすればいい?
石川・小松市 宮橋勝栄市長:
我々として今、アプリを準備しています。基本的にはアプリで呼んでもらうということ。
現在開発中だという、アプリのイメージ画面。
まずは、乗車する場所と行き先を設定し…次に、乗車人数を申告。最後に希望する時間帯を指定すれば、配車予約完了となります。
一方で、高齢者などに向けて専用のコールセンターを設置するといいます。
――料金は?
石川・小松市 宮橋勝栄市長:
タクシーの8割ということで、スタートしたいと思っています。
走行距離に応じて加算される料金は、当面、タクシー運賃の8割が目安になるといいます。
そして、もう一つの特徴が…
石川・小松市 宮橋勝栄市長:
完全にキャッシュレス(決済)ということを実現したいと思っています。
ドライバーの皆さんも1日の売り上げを(現金で)持っていると、犯罪に巻き込まれる可能性もある。
経験生かしたドライバー「多くの困っている方に…」
では実際、どんな方がドライバーとして参加するのでしょうか?
「めざまし8」が取材したのは、ドライバーとして参加する 2人の男性です。
運転席から笑顔で挨拶してくれたのは、山崎一也さん(65)。普段は 幼稚園バスの運転手をしているといいます。
「自治体ライドシェア」ドライバー 山崎一也さん:
少しでも(地域の)お役に立てればいいなと思いまして。
山﨑さんは、運用開始を前に、取り組んでいることがあるそうです。
「自治体ライドシェア」ドライバー 山崎一也さん:
ドライブレコーダーは、明日、つけるんです。前と後ろと、室内も付きます。
小松市のライドシェアでは、合わせて3台のドライブレコーダー設置が義務付けられています。
そして、過疎地域での高齢者送迎の経験があるという、東哲也さん(58)。その経験を生かした接客を準備しているといいます。
「自治体ライドシェア」ドライバー 東哲也さん:
こういう台を作ってあるんですけれども。ご老人がこの車に乗る時にこの台に乗って車に乗ってもらうということで、多くの方に困っている方に利用していただきたいなというのが私の心境です。
地域の交通網としても期待される、ライドシェア。今後、全国数カ所の自治体で運用を始める予定となっています。
(めざまし8 2月27日放送)