大阪市の商店街に突如現れた謎の集団。
カメラはその驚くべき光景をとらえていた。

大音量で約80人のランナーが商店街を爆走

アップテンポな曲が大音量で流れる中、アーケード街を何十人ものランナーが爆走。
ランナーは口々に、「フォー!」というような声を上げながら、駆け抜けていった。

この記事の画像(15枚)

イット!は、この走る謎の集団を撮影した商店街の関係者に話を聞くことができた。

ひがし中通り商店街 理事 小牟礼隆之さん:
店内で仕事をしてまして、当時。かなり大きい音楽と奇声ですね。わぁー!っていう声が聞こえて、なんや!って思って表に出たら、すごい数の人数がこっちに向かって走ってきている。

場所は、大阪駅にほど近い場所にある、長さ200メートルほどの「ひがし中通り商店街」。
3連休前日とあって多くの客が訪れていた2月22日の夜8時ごろ、その謎の集団は突然現れた。

中には両手を広げて走る人も
中には両手を広げて走る人も

Tシャツに身を包み、4~5メートルほどある通りいっぱいに広がるようにジョギング。
両手を広げながら走る姿や、カメラを片手に撮影しながら走る様子も確認できる。

いったい何人いるのか?数えてみると、約80人に迫る数だった。

この爆走に出くわし、端に追いやられた形の一般の通行人たち。
中にはハイタッチを交わす人も。

だが、多くの人々は何が起こったのかと、ぼうぜんとした様子。
集団が過ぎ去るのを、ただ待つのみだった。

「申請は取ってない」謎の集団の正体

商店街は、イベントめいたこの集団ランニングについて、一切知らされていなかったという。

ひがし中通り商店街 理事 小牟礼隆之さん:
許可取ってないのに、なんでこんなこと勝手にしてんねや、うちの商店街でっていう。怒りしかなかった。80人ぐらいの団体が音楽を大音量で流しながら商店街を走り抜ける。暴走族と変わらないですよね。

この爆走集団はいったい何者なのか?

調べてみると、“Midnight Runners(ミッドナイトランナーズ)”というグループが22日、商店街を走っていたことが判明。

ミッドナイトランナーズは、世界各地に拠点がある団体で、この日は3日後に迫っていた大阪マラソンを盛り上げるイベントを行ったのだという。

商店街への許可について確認をしようと、イット!取材班はこの団体に接触を試みた。

2月24日午前9時ごろ、ランニングの参加者と思われる人たちが続々と集まっていた。
メンバーの多くは外国人とみられる。

そして、この日もまた大音量の音楽が流れた。スタート前に車道に広がり、記念撮影などをしている。

市民を事故に巻き込みかねないような振る舞い。通る自転車と接触しそうになる瞬間もあった。

取材班は団体の現場責任者を見つけ、商店街の一件について聞いた。

ーー商店街の許可は取りましたか?

ミッドナイトランナーズ 現場責任者:
許可は…申請は取ってないです。

ーーどうして許可を取らなかったんですか?

ミッドナイトランナーズ 現場責任者:
理由としては…そんなに長く走る感じではなかったので。

ーー商店街の方に伝えたいことは?

ミッドナイトランナーズ 現場責任者:
そこは…すみませんでした。

そして25日、ミッドナイトランナーズはSNSを更新し謝罪した。

Midnight Runnersの公式インスタグラムより
関係者の皆様、通行人の皆様に多大なるご迷惑をおかけしたことを深くお詫び致します。この事態を厳粛に受け止め、今後このようなことが無いよう事前のコース確認等を徹底してまいります。

(「イット!」2月26日放送分より)