輸入鶏肉の仕入れ価格が5年前と比べて2倍近くに高騰しているという。あるスープカレー専門店は全種類110円の値上げに踏み切り、首都圏のスーパーでは外国産鶏肉が売り場から姿を消すなど、影響が広がっている。
スパイスやトマト缶も高騰でトリプルパンチ
暑い日に食欲をかき立てるスパイシーな香り。しかし今、頭を悩ませる事態が起きている。

スープカレーカムイ店主・諸橋宏明さん:
ベジタリアンカレーの店になってしまう。
15日に「イット!」が訪れたのは、東京・千代田区のスープカレー専門店「スープカレーカムイ」だ。
常連客:
スープカレーの中で一番おいしい。しっかりコクがあってルーだけでも楽しめる。
常連客:
チキンがやわらかくて、スプーンでほぐれる感じ。

店の一番人気は、大きめの野菜と鶏肉が入った「チキン野菜カレー」だ。
じっくり煮込んだやわらかチキンは、ブラジル産の鶏もも肉を使用している。

スープカレーカムイ店主・諸橋宏明さん:
1kgだと今は1000円を超える感じ。石油とかが高騰すると(価格が)ダイレクトにお肉に反映する形。お肉が安定供給されてこないことが一番困ってますね。輸入の鶏もも肉が精肉店にもなくなるという状況。

店によると、鶏肉の仕入れ価格は5年前と比べて2倍近くに高騰。世界的に需要が増える中、調達するのも難しくなっているという。
さらに、カレーに欠かせないスパイスやスープに使用するトマト缶も値上がりし、トリプルパンチ状態だ。

こうした事態を受け、店では5月からスープカレーを全種類、110円値上げした。
スープカレーカムイ店主・諸橋宏明さん:
最大級のピンチです。(このままだと)ベジタリアンカレーの店になってしまう可能性があります。

国産より割安なイメージがある輸入鶏肉だが、輸入価格は2025年5月から2026年2月にかけて1.2倍に高騰している。
国産と価格差縮まり…
すでに首都圏のスーパーにも、その影響が及んでいた。
取材班:
横浜市保土ヶ谷区のスーパーセルシオ和田町店では外国産の鶏肉の価格高騰を受け、すべて国産の鶏肉を販売しています。

鶏肉コーナーから外国産の鶏肉が姿を消した。

スーパーセルシオ・鶴田聡部長:
国産チキンとの値差が狭まったので、外国産の鶏肉に関しては販売を今やめているところ。

以前は、売り場の約2割でブラジル産の鶏肉を扱っていたが、輸入鶏肉の価格高騰を受け、2025年の秋頃からすべて国産に切り替えた。
この状況を買い物客はどう思っているのか。
買い物客:
よく買うものなので、値段が上がるのは苦しい。もう両方高いのなら国産のほうがいいかなと思う。
お手頃価格は肩トロ肉「万能な肉」
国産、外国産、ともに高騰する中、お手頃な価格の部位があるという。

スーパーセルシオ・鶴田聡部長:
現在、鶏もも、胸肉が高いので、これは肩トロ肉という希少部位になるが、胸肉のようにさっぱりしながら、もも肉のようにふっくらやわらかい部位。焼いてもいいし煮てもいいし、万能な肉になります。
安さが魅力の鶏肉に広がる値上げの波。影響は今後も続きそうだ。
(「イット!」5月15日放送より)
