中学生が職場体験を通して得た経験や将来の夢について表現した「感想文コンクール」の表彰式が、2月15日、山形・酒田市で開かれた。入賞作品は酒田市のミライニなどに展示される。
広く「知ってほしい感想文」に最優秀賞
「職場体験感想文コンクール」は、さくらんぼテレビと、酒田市のコミュニティFM「ハーバーRADIO」が、地域活性化に関する連携協定の一環として初めて実施したもの。
酒田市内7つの中学校の2年生から52点の応募があり、15日の表彰式には最優秀賞・さくらんぼテレビ賞・ハーバーRADIO賞を受賞した計9人が招かれ、賞状や記念品が贈られた。
この記事の画像(17枚)このうち最優秀賞には、小学校での職場体験の感想をつづった第二中学校の佐藤千華さんと、幼稚園で体験した第三中学校の高橋由奈さんの2作品が選ばれた。
2つの作品は内容の具体性に優れ、職場体験を通して考えた「未来の自分像」が盛り込まれているなど、市内の中学生に知ってほしい感想文として評価された。
「最優秀賞」酒田二中・佐藤千華さん:
なるべく自分が感じたことを素直に自分の言葉で書くことを意識した。まさか自分が選ばれるとは思っていなかったので、驚きながらもうれしかった
(Q:将来なりたい職業や夢は?)
「最優秀賞」酒田三中・高橋由奈さん:
まだ決まっていないが、どんな職業に就いても、幼稚園の先生方のように周りの人を支えて働けるようになりたい
体験先企業もハイタッチで祝福
表彰式には、生徒たちに「酒田の地域の人々みんなが自分たちの成長を見守ってくれている」ことを実感してもらうため、職場体験先の企業の人々も駆けつけた。
職場体験を受け入れている企業にとっては、生徒たちが体験からどんなことを感じ・学び、将来を考える糧になっているのかを知ったり、実感したりできる場となった。職場体験は主に2学期に行われているため、生徒たちとは久しぶりの再会だった。
また、体験先企業・関係者・スタッフなど参加した大人は、中学2年生の時の「夢」と現在の職業を紙に書いて胸につけた。
夢をまだ抱けていない子どもたちが多かったことから、夢を実現した大人・夢とは違う職業に就いている大人など、いろいろな大人がいることを知ることで、夢を思い描くことは難しいことではなく、“夢は変わってもいい”ことを知ってほしい。そして、今をいきいきと生きる大人の姿から勇気をもらい、“自分の未来を考えるきっかけにしてほしい”という願いからの取り組みだ。
表彰に際しては、ハイタッチをして入賞者を祝福。子どもたちの記憶・思い出に残る表彰式になれば…と、普段は接することが少ない教育長ともハイタッチ。
入賞者と見守る会場の関係者全員が一体感をもって表彰式を楽しんだ。
入賞作品は酒田市のミライニで2月末まで、3月からは東北公益文科大学の図書館に場所を移して展示される。
また、4月から3カ月間、ハーバーRADIOの昼の番組で入賞作品を紹介し、給食の時間に聞いてもらえるようにする。
(さくらんぼテレビ)