暖かい日が続き、県内全域に注意報が出るなど「雪崩の危険性」が高まっている。こうした中、スキー場の関係者は、雪崩を誘発しかねない“コース外滑走”を決して行わないよう呼びかけている。
危険な“コース外滑走”は雪崩につながるおそれも
2月14日の蔵王温泉スキー場は、例年より少ないとはいえ、150cmの積雪があるゲレンデもあり、平日でも多くのスキーヤーでにぎわっていた。

スキーシーズンが続く中、パトロール隊が危惧しているのは、近年増えている「コース外滑走」だ。

スキーヤーなどがゲレンデを外れて滑走する危険な行為で、2023年12月から行方不明となっている宮城県の男性も、コース外滑走をした可能性があるとされている。

蔵王温泉スキー場では、コース外滑走は禁止されているが、新雪を楽しむスキーヤーやスノーボーダーが多く、雪の上には跡が残っている状態。

県スキー連盟安全対策部・鈴木恵太さん:
一番危険に思うのは雪崩、あとは立木・岩などの障害物にぶつかる

蔵王温泉スキー場の14日日中の気温は、約0度から約6度。
蔵王でもここ数日、気温が上がっていて、昼と夜で雪が溶けたり凍ったりを繰り返している。
いわゆる「表層雪崩」が起きやすい状態となっていて、圧雪されたゲレンデではない「コース外」にスキーヤーが立ち入ると、その弾みで雪が崩れる危険性が高まる。

県スキー連盟安全対策部・鈴木恵太さん:
蔵王温泉スキー場は特に、「コース外はすべて滑走禁止」にしている。危険性の高いところではなく、安全なところを滑っていただきたい
雪崩以外にも大けがの危険性
「コース外の滑走」の危険は、雪崩以外にもある。

滑走が禁止されているリフトの下に立ち入れば、リフトに乗るスキーヤーの板と接触し、互いが大けがをする事態につながりかねない。

県スキー連盟安全対策部・鈴木恵太さん:
ルールを守り、マナーも守っていただく。2つのことを守っていただき、スノースポーツを楽しんでいただきたい

蔵王温泉スキー場のスキーパトロール隊は、場所によっては救助が難しいケースがあるとして、コース外滑走をしないよう強く呼びかけている。
(さくらんぼテレビ)