病気などで髪を失った子供たちに髪の毛を寄付してウィッグをつくるヘアドネーションに、岡山・倉敷市の女子高校生が挑戦した。
生まれて初めてのカットという決断の裏にある思いを取材した。

「人の役に立つために挑戦」

倉敷市に住む高校1年生の平田心絆さんは、生まれてから16年間、一度も髪を切ったことがない。髪は約1メートル30cmまで伸びた。今ではトレードマークとなっていた長い髪を、今回、初めて切ることを決意した。

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平田心絆さん:
ヘアドネーションというものを見つけて、自分もずっと髪を伸ばしてきたから誰かの役に立つために髪を切る。

小学6年生の時ヘアドネーションを決意
小学6年生の時ヘアドネーションを決意

病気などの様々な理由で髪の毛を失った子供に、医療用のウイッグを無償で提供するヘアドネーション。
心絆さんは小学6年生のころ、新聞の記事でヘアドネーションを知り、「自分も人の役に立つため挑戦したい」と思った。

心絆さんの母親:
本当は親としてはもう少し伸ばしてほしい気持ちがあったが、本人がどうしても(ヘアドネーションのために)切りたいという意思を表明してきたので、本人の意思を尊重してあげようかなと思った。

いよいよ髪にハサミが…

医療用ウィッグの製作には31cm以上の髪が必要なため、心絆さんは60cm寄付することにした。バラバラにならないように髪を細かく束にして、いよいよハサミが通される。

平田心絆さん:
自分がアイドルとか好きなものを見ていて、すごく楽しんだり癒やされたり頑張ろうと思えるから、ヘアドネーションをすることで誰かが勇気づけられたり、頑張ろうと思える気持ちになるから自分はヘアドネーションがしたい。

約60cmをバッサリ
約60cmをバッサリ

人生で初めてのカットは無事に終わった。

平田心絆さん:
ハサミを入れたときは、「うわっ」てなったけど、頭が軽くなったし、これからこの髪の毛で誰かが笑顔になってもらえたら。

切った髪は、この後ヘアドネーションを行う団体に送り、数カ月後には医療用ウィッグを必要とする子供たちのもとに届けられるという。
平田心絆さんは「やって良かった。また髪が長くなったら寄付をしたい」と、今後の思いについて語った。

(岡山放送)

岡山放送
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