七尾市内では壊れた道路の補修工事が進み、元の姿を取り戻そうとしています。
しかし、一歩路地に入ると、壊れた家屋は手つかずのまま…。

水道においては、県内で最も多い1万5000戸の断水が続いています。
断水が続くなか、営業再開したすし店
めざまし8が取材したのは、1月25日から営業を再開したすし店です。

「能登前寿司千代ずし」村田成司代表:
まだ市内の水、上水道の方が普及されておりませんので…。
水道が復旧していないなか、この店では上水道が復旧している隣町から毎日ポリタンク6個分の水を運んでいます。

「能登前寿司千代ずし」村田成司代表:
(店の)中での飲食はちょっとできないということで、お持ち帰りテイクアウトのみのお寿司を提供をさせていただいております。

市場もまだ再開していないので、仕入れる魚の種類が限られているといいますが、この状況でどうして開店に踏み切ったのでしょうか?
「能登前寿司千代ずし」村田成司代表:
皆さん本当にお寿司が好きな地域です。そういった昔から食べてる大好きなお寿司を少しでも召し上がっていただいて、被災した暗い気持ちをいくらか明るくしていただいて…当店が微力ながら、そういった復興のお手伝いもできればいいかなと思って。

――ご自身にとってこの1カ月は?
「能登前寿司千代ずし」村田成司代表:
当たり前は常にある時は分からないですけども、失ったり無くなったり供給が途絶えたり、そういう当たり前じゃなくなった時に、初めてありがたみがわかる。わかったな、わかるんじゃないかなと思ってますし、つくづくそういうことを感じた1カ月でした。
仲間が2トンの水を…断水でも美容室再開
同じく、人々にとって欠かせないお店、美容室も営業を再開していました。

シャンプーをするお客:
気持ちいいですね。

断水のはずですが、シャワーヘッドから勢いよく水が出ています。ホースをたどってみると、大きなバケツの中に、水がたまっています。

「リアルヘアカッティングYOU」伊藤昇代表:
温度計を付けてなんとかこう確認しながらやってるんですけど。
40℃くらいですね適温が。なのでそれを見ながら、ちょっと冷えてしまったら、こういうヒートバーというものでちょっとだけ保温したりとか、でもスピードが大事なんで、なかなか間に合わなくて、頑張ってやってます。

ポットで沸かしたお湯を運んでバケツに入れ、保温しながらシャンプーに利用していました。
被災当初は近所の湧き水を頼りに、いつもより少ない量のシャンプーをペットボトルの水で流していたといいます。
そんな状況の中、3日前、あるものが届きました。

「リアルヘアカッティングYOU」伊藤昇代表:
月曜日休みなので、美容師の仲間が持ってきてくれました。だいたい2トンぐらい来たんじゃないかな。
もうその量とあれに感激にしたし、本当に僕たちは美容師なので、手仕事は得意なんだけど力仕事苦手なので、とっても助かりました。もうなんか、腰が大分限界に来てたので。

それでも、これまで通りのシャンプーとはいきませんが、お客さんは満足そうです。
「リアルヘアカッティングYOU」伊藤昇代表:
なんせお客さまも待ってるし、今メンタルでみんな弱くなってすっきりしたいので、なんとか営業して頑張って皆さんの力になりたいし、僕たちも事業者なので休んでるわけいかないので、頑張りたいと思ってます。
七尾市の中でも一部地域で断水が解消されるも…
一方、七尾市内でも断水が解消された地域もあります。

――いまこのあたり水は、どういう状況ですか?
住民:
きのう出まして。出たのはいいんですけど水道の破裂があって…で、きのうすぐに直してきょうから使い始めたって感じですね。
男性の家の隣は実家だそうですが、そこは排水が割れていて、水が漏れ後ろの住宅に流れていってしまうため、結局水は出るものの使えない状態だそうです。

住民:
まだ水出てない地域もあるので、これ直すのも…、まずは水を出したところが終わってから。私らも気持ちは分かるんで、先にそこを仕上げてくださいっていう感じです。
(「めざまし8」2月1日放送より)