成人の日の8日、高円宮家の長女・承子さまは「春高バレー」の女子の決勝戦を観戦された。

一方、母の久子さまは、高校サッカーの決勝戦が行われた国立競技場のスタジアムに。母娘で高校生のスポーツの頂上決戦を見守られた。
千駄ヶ谷に戻ってきたスポーツ観戦と声出し応援
東京・渋谷区の千駄ヶ谷駅。
駅前の東京体育館では「春高バレー」、そして通りを挟んだ向かい側にある国立競技場では「全国高校サッカー選手権」、それぞれが決勝戦を迎え、スポーツ観戦に向かう大勢の人たちでごった返していた。
春高バレーは2024年、4年ぶりに一般観客の入場や声出し応援が復活。体育館に足を踏み入れると、ウォーミングアップする選手たちに両校の応援団がメガホン片手に校歌を熱唱し、声援を送っていた。成人の日の千駄ヶ谷に歓声が戻ってきた。
ワールドカップにはバボちゃん持参
午後1時半過ぎ、承子さまは東京体育館に到着し、出迎えた日本バレーボール協会の川合俊一会長に「お久しぶりです」と笑顔で挨拶された。

承子さまはバレーボール協会の名誉総裁を務める母の久子さまとともに2023年9月、パリ五輪予選となったワールドカップにも足を運ばれている。

その際、大会マスコットの「バボちゃん」を持参され、日本代表の手に汗握る戦いを身を乗り出すようにして観戦されていた。そうした経験から「お久しぶりです」と挨拶されたようだ。
一方、承子さまにとって、「春高バレー」の観戦は今回が初めて。
歓声が戻った場内は最上階まで観客で埋まり、承子さまは試合開始直前、観客に会釈をしてロイヤルボックスに着席された。
通りを挟み”母娘”で高校スポーツを応援
この日、承子さまが東京体育館に来場されたのには訳があった。
東京体育館から通りを一本挟んだ向かい側にある国立競技場では、同じ頃、「全国高校サッカー選手権」の決勝戦が行われていた。

母の久子さまはバレーボール協会だけでなく、日本サッカー協会の名誉総裁を長く務められている。
久子さまは国立競技場で高校サッカーを観戦されるため、”向かい側”の「春高バレー」の決勝戦には長女の承子さまが足を運ばれたのだ。
父親の故高円宮さまはスポーツ愛好家として知られ、サッカーをはじめ、さまざまなスポーツの振興に尽力した方。

その遺志を受け継ぎ、久子さまはサッカー、バレーボールに加え、ホッケー、弓道、フェンシングなど12もの競技団体の名誉総裁を担われ、承子さまもアーチェリーやスカッシュの名誉総裁に就任されている。
高円宮家としてはごく自然に、高校生のスポーツの頂上決戦を”母娘”で分担されたのだろう。
「高校生のバレーってやっぱり面白い」熱気に包まれる体育館
午後2時に始まった女子の決勝戦は、就実(岡山)対下北沢成徳(東京)の強豪同士のカードとなった。

承子さまは傍らの大会委員長に時折質問しながら、気迫あふれる全力プレーに拍手を送られていた。諦めずに厳しい球を拾い、長く続くラリーを観客とともに息をのんで見守られた。
試合中には、両校の応援団が選手の名前を手書きしたプレートを掲げ、「ゆっくり!」「もう一本!」と名前を呼びかけながら声を張り上げて選手を鼓舞。

また、コートチェンジの合間などには、それぞれの学校のダンス部員がダンスでエールを送り、プレーも応援も学校ぐるみで全力で取り組む様子を、承子さまはにこやかに見守られていた。
試合は、2023年、直前の「新型コロナ陽性」により棄権し、3連覇を逃した就実が圧倒的な強さでストレート勝ちし、女王に返り咲いた。
承子さまは両校の選手に惜しみない拍手を送り、会場を後にされた。高校生の熱気に包まれた体育館で、日本一を懸けたすがすがしい戦いを目の当たりにし、「高校生のバレーボールってやっぱり面白いですね」と関係者に感想を伝えられたという。
皇室で初の観戦 「全力プレーを観て頂けたのは本当にありがたい」
これまで、バレーボールのワールドカップには、皇太子ご夫妻時代の天皇皇后両陛下が観戦され、秋篠宮家の長女・小室眞子さんも足を運んでいるが、「春高バレー」の観戦は皇室で初めてのこと。

「高校生の全力プレーを皇室の方に見ていただけたのは本当にありがたい」歓声ありの本来の姿で大会を開催でき、承子さまの観戦が実現したことを大会関係者は心から喜んでいた。
通りを挟んで”母娘”で見守られた高校生の全力プレー。
2024年はオリンピックイヤーでもあり、スポーツが話題になる年でもある。高円宮家とスポーツの深いつながりに引き続き注目していきたい。
【執筆 宮内庁クラブキャップ兼解説委員 宮﨑千歳】