1月5日で、能登半島地震の発生から4日が経過した。
6日からの三連休被災地では、天気にも警戒が必要だ。6日には大雨警報、そして7日は大雨後、気温が急激に下がって、極寒の恐れも。そして、8日は警報級の大雪の恐れが出ている。詳しく見ていく。

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6日は、石川県内の広い範囲で断続的な雨となり、強く降る可能性もある。
地震で地盤が緩んでいる場所などは、少しの雨でも土砂災害の危険性が高まるため、大雨警報が発表される恐れがある。

7日は、寒気が流れ込む見込みで、午後からは次第に雪となって、気温もぐっと下がり、輪島市や珠洲市では、最高気温でも2度という予報になっている。

8日、輪島市などでは、午前中を中心に雪の予報で、気温も低く、真冬並みの寒さとなっている。

さらに予想よりも寒気が強まると、警報級の大雪となる恐れがある。この雪というのは、湿った重い雪のため、家屋の倒壊の危険性もあるという。
現在ガスや電気など、ライフラインが寸断された状態で、避難されている方々にとっては、寒さが厳しくなってくる。

6日以降大雪の恐れ…石川・能登町の避難所の様子は?

被災地では6日以降、大雨や大雪のおそれがある石川・能登町の避難所は、現在どのような状況なのか。山間部にある北河内地区から、FNN取材団・高橋玄太郎記者が中継でお伝えする。

この地区には16世帯、20人が暮らしているが、土砂崩れや倒木などがあちこちで起きており、4日まで孤立状態が続いていた。避難所は少し離れた場所にあるが、道が寸断されて、当初は避難所に行くことすらできなくなっていた。
電気や水道もストップしていて、自衛隊が歩いて土砂や倒木を乗り越えて、水や食糧を届けにきていたという。それでも水が足りないため、住民は山から水を引いて使っている。

地震から3日たった4日の深夜に、地区の入り口をふさいでいたトンネルの前の土砂が、車が通行できるように撤去され、ようやく孤立が解消されたが、まだ水や物資が足りない状況は続いている。

週末は、この地域で雪が降ることも予報されている。この地区は、2023年の大雪でも孤立状態になったということで、住民からは雪の影響でまた孤立してしまうのではないかという不安の声も聞かれた。

6日からの3連休、寒さが厳しくなるという予報も出ているが、その対策について住民は、「寒さをしのぐために石油ストーブを使っているが、いつ燃料が切れるかわからない」と話していた。

避難所生活は「エコノミークラス症候群」にも注意必要!

この真冬の避難生活だが、過去には命に関わるケースもあった。寒冷地防災学が専門の、日本赤十字北海道看護大学の根本昌宏教授に聞いた。

まず、根本教授が一番強く訴えていたのが、発災から1週間が危ないということ。発災から数日は気が張っていて、疲れを感じにくいということだが、それも持つのは1週間程度で、限界が来て顕在化しやすいのが1週間後。今回で言うと、三連休最終日の8日にあたる。

被災された皆さんの体と心が休まる、眠れる場所が必要だということだが、毛布や防寒具なども足りない状況。どうすれば、こうした寒さをしのぐことができるだろうか。

まず、多くの避難所に指定されている体育館などは、底冷え・床冷えが非常に厳しくなる。床に雑魚寝という場合には段ボールを敷いて、なるべく体を床から離すことが重要だ。能登地方は漁港も多いということで、発泡スチロールを引くのも効果があるという。

そして、エコノミークラス症候群にも注意が必要。車など狭い場所で長時間足を動かさないでいると、血栓ができてしまって、それが肺に詰まり、肺塞栓症などを引き起こすというのがエコノミークラス症候群。

実は、体が冷えるとか、水が飲めない、トイレにも行けないという状況が血栓を作りやすくしてしまうという。水もトイレも不足する中で、さらに冬並みの寒さという悪条件が重なってしまう避難所などで避難生活を送る方は、特に注意をしてほしいということだった。

今回、避難生活を送る方には、ご高齢の方が非常に多く、また小さいお子さんもいる。エコノミークラス症候群の対策を伺った。

まず本当に軽い運動するか、しないか、これも大きな違いがあるという。
また、できない場合でも、足の指をグーパーグーパーとするだけでも、効果があるという。危険なサインとして、ふくらはぎなどが貼ってしまうとか、足の痺れがあるなどは危険信号という。
(「イット!」1月5日放送より)

<フジネットワーク サザエさん募金>能登半島地震救援
https://www.fnn.jp/articles/-/638539