空中からの撮影や、物の運搬など活躍の場が広がるドローン。このドローンを使った新しいスポーツ「ドローンサッカー」が国内でも広がりを見せている。鳥取県内でも高校にチームが誕生した新競技の魅力を取材した。
韓国生まれの“ドローンサッカー”
空中を動き回るドローンを自在に操り、ゴールを狙う、韓国で2016年に生まれた新競技「ドローンサッカー」。
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鳥取・米子市内の体育館で練習をしていたのは、2023年10月に結成された、山陰初のドローンサッカーチーム、米子北高校「ドローンサッカー部」のメンバーたちだ。
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米子北高校ドローンサッカー部の﨏田晄叶キャプテン(2年)は「めっちゃ楽しいです。ゴールが入った時が一番気持ちいいですね」と話す。
このドローンサッカー、サッカーと言っても、ドローン同士がボールを蹴り合うわけではない。
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球状のフレームに覆われた「ドローンボール」を操り、相手陣内にあるリング状のゴールを狙う。ドローンボールは直径20cm、重さ100グラムとルールで決められ、ドローンの性能ではなく、操縦技術と戦術を競う。「ドローンボール」がリングを通過すれば1ポイント、1セット3分間の3セット制で、2セットを先取すれば勝利となる。
ゲームでは、1チーム5台の「ドローンボール」を5人で操縦するが、2台がゴールを狙う「アタッカー」、3台が守備を担う「ディフェンス」と役割が決められ、「ディフェンス」がゴールしても得点にはならない。
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このため、2台の「アタッカー」を「ディフェンス」がどのようにサポートして得点につなげるか、また、5台が連携して、どのように守るか、そうした戦術も勝敗のカギを握る。
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ときには、体当たりで相手の攻撃を防御することも。ドローン同士の格闘技のような空中バトルも見どころのひとつで、日本をはじめ、世界各国に広がっている。
全国大会に向けての練習会
山陰でも、2023年6月に米子市内の企業が中心になって日本ドローンサッカー連盟の鳥取・島根支部を設立、月に2、3回練習会を開くなど、普及を目指している。
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日本ドローンサッカー連盟鳥取・島根支部・小田斉代表:
(山陰を)盛り上げたいという思いが非常に強くて、これから発展していくものを鳥取・島根から発信していくっていうことで、みんなに興味を持ってもらえるんじゃないかと思う。田舎でおもしろいことやっているなと伝えていきたい。
現在、米子北高校ドローンサッカー部の部員は8人。練習会には、このうち3人が参加した。
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2週間後に迫った全国大会に向け、初めての実戦形式での練習だが、3人の部員はドローンサッカーを始めてまだ3カ月ほど。対外試合は未経験で操縦技術はまだこれから、戦術も手探りの状態だ。
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練習会には、この日、初めてプレーするという高校生も体験参加した。コントローラーを操作できれば、年齢や性別を問わず、障害の有無に関わらず、同じコートでプレーできるドローンサッカーは、バリアフリーの新競技としても注目されている。
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この日、初めて参加した高校生の中嶋佳奈さんも「競技として、すごく新しいと思った。コントローラーで、ゲーム感覚でプレーできるので楽しくできて、やりやすかった」と、興味を持ったようだった。
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5人で戦う競技だが、まだ部員が8人という米子北高校。﨏田キャプテンは「もうちょっと人数が増えてくれたらうれしい」と話した。学校は違うが、全国大会に向けて、中嶋さんを勧誘、チームに加わってもらうことになった。
「1勝はしたい」山陰から世界目指す
その全国大会は2週間後、練習会を終え、﨏田キャプテンは「1勝はしたい。点も決めたい。10点くらいは決めたいかなと思います」と意気込んだ。
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また、日本ドローンサッカー連盟鳥取・島根支部の小田代表も「できたばっかりのスポーツなので、勝てる要素はすごくいっぱいある。レベル的に我々と同じようなところもありますので、1勝はできると思います」と期待した。
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12月17日、京都で開かれた全国大会では、米子北高校ドローンサッカー部は、初めての対外試合で見事初勝利。2回戦で敗れたものの、手応えを感じたようだ。
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部員たちの今後の目標は全国大会優勝、そして、2024年10月に開かれる韓国でのワールドカップ出場だ。山陰から世界を目指したいと意気込んでいる。
(TSKさんいん中央テレビ)