夜明け前の午前5時、多くの人が集まる場所があった。その目的は、航空自衛隊の百里基地で行われる航空祭だ。
今年は路上駐車対策も
12月17日、取材班が向かったのは茨城県の中部にある石岡市。早朝とあって、防寒対策をして集まった人々の中には小さな子供の姿もあった。

「まもなくお客さまご案内開始いたします。暗い中、申し訳ございません」とスタッフが呼びかけると、ヘッドライトを灯した大型のバスが現れた。その後にもバス、バス…。続々とバスが入っていく。

並んでいた人たちが次々に乗り込んだバスの行き先は「百里基地航空祭」。人々のお目当ては、航空自衛隊の百里基地で行われる航空祭だった。

朝5時の時点で集まったファンは約500人。静岡・浜松市から電車で7時間かけて来たという男性は…。
7時間かけて来た人:
前日の日付変わるくらいから並んでいます。
取材班:
何番目に到着したんですか?

7時間かけて来た人:
3番目ですね。F2っていう戦闘機のいろんな飛行が見られるのが楽しみで来ました。
驚くのはファンの“輸送体制”だ。

バスの運行にあたる関東鉄道によると、航空祭に合わせて茨城県内のバス会社75社で連携し、臨時バス200台を投入。17日、各乗り場から合わせて1万3000人以上が乗車したという。

2022年は基地周辺で路上駐車が続出。近隣住民から迷惑との声が上がり、2023年は臨時バスに加えて三角コーンなどで路上駐車対策を講じた。

航空祭の来場者は、約5時間半にわたって空を舞う本物の自衛隊機を堪能。

人々は空を舞う航空機を追うようにカメラを向けていた。パイロットが片手を上げると、スマートフォンを構えて撮影する姿も。

一方、楽しかったと話す女の子に何がよかったかと聞くと、「から揚げ!」と笑顔で答えた。
約4万人が来場した百里基地での航空祭。帰りも投入されたバスが、行列の客を次々と乗せる“重要任務”にあたった。
(「イット!」12月18日放送)