10日まで行われた「卓球 ITTF混合団体ワールドカップ」で、日本の銅メダル獲得に貢献した張本美和(はりもと・みわ)。
戸上隼輔(22)とともに出場したダブルスでは、世界ランキング1位の中国代表ペアを破る大金星。
日本男子のエース・張本智和(20)の妹である彼女が今、大活躍を見せている。 

張本美和(15)
張本美和(15)
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張本美和 「チームに貢献できるようにと思って、ずっと頑張りました。トップの選手に勝つことができて、自分の自信になりました」 

そんな頼もしいコメントを寄せる張本だが、実はまだ中学3年生。
緩急をつけたバックハンドを武器に、過去には東京五輪メダリストの伊藤美誠(23)や平野美宇(23)にも勝った経験を持つ“最強中学生”なのだ。 

今年6月、15歳の誕生日に突撃!
今年6月、15歳の誕生日に突撃!

今年6月16日、15歳の誕生日を迎えた当日に彼女はこう話していた。 

「いっぱい活躍して、たくさんの大会で勝てるような年にしたい」 

その言葉通り、6月下旬の国際大会「WTTコンテンダー チュニス」のシングルス部門で優勝。
さらに11月の「2023 全農カップ 大阪大会」決勝では、パリ五輪代表内定が確実視されている早田ひな(23)と“9度目の対戦”にして初めて勝利し、日本一に輝いた。 

「今年、受験生で…」 

 
 

その張本、「2023 全農カップ 大阪大会」優勝後のインタビューでは中学生らしい一面を見せた。 

――優勝おめでとうございます。「自分へのごほうび」はありますか? 

「いや〜、決まっていないですね。今年、受験生で、学校もあるので…。まずはおいしいものを食べて、買い物がしたいですね。白いご飯が好きなので、しゃぶしゃぶとか焼肉に行きたいです(笑)」 

――学校や競技生活など多忙な日々を送っているかと思いますが、その中でハマっていることはありますか? 

「ハマっているのは、ダンスを見て覚えることですかね。K-POPの曲を覚えることが多いです。TWICEやLE SSERAFIMが好きです。今、“日プ女子”(※韓国発祥のオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』の愛称)も見てます!」 

さらにその1週間後、張本は、自身が所属する卓球のプロリーグ戦「Tリーグ」に参加。試合を振り返っただけでなく、“自身のこだわり”を明かした場面もあった。 

――試合の際、髪につけているシュシュ(輪になった筒状の布にゴムを通した髪飾り)が素敵ですが、こだわりは? 

 
ユニホームに合わせて「シュシュ」も変えているそう
ユニホームに合わせて「シュシュ」も変えているそう
 

「ユニフォームの色に合わせて、シュシュの色も変えています。『2023 全農カップ 大阪大会』では、ユニフォームの色がオレンジと黒だったので、その色味に合わせてピンク色を。きょうの『Tリーグ』戦は、所属チーム(木下アビエル神奈川)のスコートが水色なので、青いシュシュを選びました」 

別の日には「青色のシュシュ」
別の日には「青色のシュシュ」

日本一のごほうびは「しゃぶしゃぶか焼肉」、“推し”のガールズグループがいて、おしゃれ好き。国内外の卓球メディアから一気に注目を集めている張本だが、その素顔は実にかわいらしくフレッシュだ。 

パリ五輪代表候補の“3人目”に? 

 

日本の卓球界では、現在、パリ五輪のシングルス出場をかけた代表選考レースのまっただ中。
対象となる大会での成績に応じて「選考ポイント」が与えられ、男子・女子それぞれ上位2名がパリへの切符を手にすることができる。 

女子 選考ポイントランキング(※12月11日時点/上位2名がパリ五輪シングルス代表内定) 

1位 早田ひな(790.5pt)/2位 平野美宇(486pt) 
3位 伊藤美誠(451.5pt)/4位 木原美悠(354pt)/5位 張本美和(330.5pt)…… 

現在5番手につける張本。選考レースは残り1大会(全日本選手権/24年1月開催)で幕を閉じ、張本本人も「ここから2位以内を目指すのは難しいと思う」と話しているが、実は彼女がパリ五輪へ行く方法はまだ残されている。 

それが、団体戦への出場だ。シングルス出場の2枠は「選考ポイント」で争われる一方、団体メンバーは「日本卓球協会の推薦」によって決まる。協会が発表している基準は以下の通り。 

団体戦・代表候補1名  シングルス代表候補とダブルスが組め、団体戦でシングルス及びダブルスにて活躍が期待できる選手  

先述した「ITTF混合団体ワールドカップ」に加え、今年10月の「アジア大会」女子ダブルスでは、当時の世界ランキング3位の中国代表ペアを撃破している張本。たとえパリ五輪シングルス出場の1枠目と2枠目を逃したとしても、本人が積み上げてきた実績次第では、団体戦に出る“日本代表3人目のメンバー”として選ばれる可能性は十分にあると考えられている。 

そんな彼女が次に挑むのは、15日(金)から17日(日)にかけて行われる「WTT 女子ファイナルズ2023 名古屋」。シングルスの世界ランキング上位16選手のみが出場を許された国際大会だ。
今年を締めくくる大一番で、同14位(※12月5日時点)の張本美和がどこまで爪痕を残せるか注目だ。 

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12月16日(土)24時35分から
12月17日(日)23時25分から
フジテレビ系列で放送