長野県佐久市で85歳の男性を車ではねて遺棄した疑いで逮捕された佐久市の会社員の男の身柄が12日、検察に送られた。男は警察の調べに「事故でパニックになった」などと話しているという。また、事故を隠そうとしたとみられる痕もあり、警察が事件のいきさつを調べている。
事故現場から約30キロ先の山林に…
保護責任者遺棄の疑いで11日逮捕された佐久市安原の会社員・佐藤英伸容疑者(32)。12日、身柄が検察に送られた。
警察によると、佐藤容疑者は10日午前4時過ぎ、佐久市岩村田の県道でワンボックスカーを運転中に85歳の男性をはね、事故現場から約30キロ離れた長和町の山林まで男性を車で運び、遺棄した疑いも持たれている。

「事故でパニックになった」
男性は11日、国道下の斜面で遺体で見つかり、頭部には出血の痕があったという。
警察の調べに対し、佐藤容疑者は容疑を認めていて、「事故でパニックになった」などと話しているという。
佐藤容疑者は事故のあと、ワンボックスカーに男性を乗せ、その後、自家用車に乗せ換えて、遺棄現場へ運んだとみられていて、警察は容疑者の自宅から車2台を押収し調べている。

血痕を水で…事故を隠そうとしたか
一方、被害者の男性は、9日夜に家族が自宅で見たのを最後に行方が分からなくなり、10日、警察に捜索願が出されていた。
男性はいつも早朝4時頃に自宅前の道路を渡って、停めてある軽トラックに乗って出かけていて、10日も横断中にはねられたとみられている。

事故の後、現場付近は水で濡れた状態で佐藤容疑者が血痕を水で流したとみられるという。
警察は、事故を隠そうとして犯行に及んだとみて、動機などを追及している。

(長野放送)