車ではねた男性を山林に遺棄したとして長野県佐久市の男が逮捕された事件の続報。亡くなった男性は事故直後、生きていたとみられ、警察は殺人容疑に当たる可能性もあるとみて慎重に捜査している。
85歳男性は生きていた可能性
亡くなった男性が見つかった長和町の山林。この場所に遺棄された際、男性は生きていた可能性があることが捜査関係者への取材で分かった。
保護責任者遺棄の疑いで逮捕された佐久市の会社員・佐藤英伸容疑者(32)。
佐藤容疑者は12月10日午前4時10分頃、佐久市岩村田の県道で近くに住む85歳男性を車ではねた後、救護せずに長和町の山林まで運び遺棄した疑いが持たれている。

事故後、30キロ離れた山林に
佐藤容疑者は事故を起こした後、その車で自宅まで男性を運んだ。
その後、車を乗り換えて約30キロ離れた長和町の山林まで運んだとみられる。
警察は13日、男性の死因は「凍死とみられる」と発表。低体温症の症状もみられたという。
捜査関係者によると、事故直後は生きていて、遺棄された後に死亡した可能性があるという。

救護していれば助かった可能性
また、捜査関係者は「男性は即死ではなく、事故現場で救護していれば助かった可能性もある」としている。
事故直後に近くのコンビニエンスストアで水を購入し、その水で現場の血痕を流したとみられることもわかっていて、警察は事故を隠ぺいしようとしたとみている。

「殺人容疑」に当たる可能性も
保護責任者遺棄の疑いで逮捕・送検された佐藤容疑者。
佐藤容疑者は容疑を認めていて「事故でパニックになった」などと話しているという。
警察は「殺人容疑」に当たる可能性もあるとみて慎重に捜査を進めている。

(長野放送)