スポーツ施設の老朽化が進む新潟市。
建て替えの方針が決まっている鳥屋野球場については、有識者からハードオフエコスタジアムの近くとなる鳥屋野潟の南部に移す案が出ている。
一方、陸上競技場では電光掲示板が故障し、影響が出ている。
鳥屋野球場 “建て替え場所”を議論
開設から60年を迎えた新潟市中央区の鳥屋野球場。老朽化により、新潟市は建て替えの方針を決めている。
鳥屋野球場の建て替えにあたっては、ナイター設備がない・駐車場が狭い・大会の際には渋滞が激しいといった現状の課題を克服することも求められている。
こうした中、12月1日に有識者による会議が開かれ、建て替えの場所について議論された。
委員から「レベルの高い施設ができて、使いたいとしても駐車場の問題が出る」との指摘が出るとおり、現在の鳥屋野球場は、収容人数8500人に対し、駐車場は650台分と十分とはいえない。
そのほか夏の猛暑が続き、高校野球でもナイター設備の必要性が高まっている中、現在の球場の周囲にナイター設備を設けるスペースが乏しいことも指摘された。
移転先は｢エコスタの近隣｣が適切!?
新潟市スポーツ施設の未来構想会議の西原康行会長は「おおむね今の球場だと限界がある。その中で鳥屋野潟南部にエコスタジアムがあるが、その近隣につくっていくことが適切ではないかということが議論された」と会議の中身について話した。
有識者会議では、鳥屋野潟南部に移転した場合も、鳥屋野球場は市民の利用をメインに考え、サブ球場としても活用できるようエコスタとは違う役割を果たす必要性も確認された。
思い出詰まった野球場「なくなると寂しい」
高校野球で様々なドラマを生んできた鳥屋野球場。水島裕館長は、高校時代、ここで汗を流した1人だ。
「グラウンドを見ていても当時の思い出がよみがえってくるので、なくなるとなるとかなり寂しい。高校野球をはじめ、鳥屋野球場に思い入れの強い方は多い。そういう方が同じような気持ちになれる、そんな球場になってほしい」
新潟市は、地元住民や野球関係者の意見も集約し、検討を続ける方針だ。
陸上競技場では電光掲示板が故障したまま…
一方、鳥屋野球場と同じく開設60年を迎えた新潟市陸上競技場では電光掲示板が故障したままに…
黒鳥博館長は「上の文字盤は夏過ぎから調子が悪い状態が続いていて、10月頃から使えない状態が発生している」と話す。
新潟市陸上競技場は電光掲示板の故障により、サッカーWEリーグの試合ではボードを使用して得点を掲示。復旧の目処は立っていないという。
その理由について、新潟市スポーツ振興課の寺尾公酉課長は「部品の調達に時間がかかりそうだという話をいただいている。目処が立たない状況ということで、皆さんにはご不便をおかけして、大変申し訳なく思っている」と話す。
新潟市は一日も早い復旧を目指している。
（NST新潟総合テレビ）
