宮崎県内では高齢ドライバーのアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が相次いでいて、2023年10月には2件、11月には1件の事故が起きた。
2022年5月には交通違反歴がある75歳以上が免許を更新する際、運転技能検査を受けることが義務付けられたが、県内では受検者の約1割が不合格となっている。

検査は5項目 70点以上で合格

10月25日に県運転免許センターで行われた運転技能検査では、74歳から83歳までの5人が教習所のコースで乗用車を運転し、指定された速度での走行や一時停止など5つの項目の検査を受けた。100点満点中70点以上が合格となる。

検査に含まれているトラブル対処への課題
検査に含まれているトラブル対処への課題
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運転技能検査には、10cm程の段差を乗り上げた後すぐに止まれるかなど、トラブルに対処する課題も含まれている。

宮崎県警 運転免許課・米澤秀紀課長補佐:
高齢者のブレーキとアクセルの踏み間違いの事故が多いということで、例えば駐車場の縁石を乗り越えてしまった場合、すぐにブレーキが踏めるかという検査をする必要がある

事故の原因はアクセルとブレーキの踏み間違い
事故の原因はアクセルとブレーキの踏み間違い

10月16日、宮崎市のスーパーに高齢の男性が運転する軽乗用車が突っ込んだ。けが人はいなかったが、一歩間違えば大きな事故につながる恐れがあった。原因はアクセルとブレーキの踏み間違いだった。

「交通安全にとって非常に重要な検査」

運転技能検査は75歳以上の高齢ドライバーのうち、信号無視や速度超過など違反歴がある人が免許を更新する時に受ける必要がある。

70代の受検者:
運転は別に問題なかった。スムーズに言われた通りパッと止まれた

80代の受検者:
たまには緊張してこういう検査を受けないといけないと思った。車間距離取ってスピード落としてが一番いい

運転技能検査で249人が不合格
運転技能検査で249人が不合格

この日検査を受けた5人は全員が合格したが、2022年5月の検査開始以来、県内では2,167人が検査を受け、延べ249人が不合格し、9人が免許を自主返納した。また、期限内に免許を更新できず失効した人も6人いる。

宮崎県警 運転免許課・米澤秀紀課長補佐:
不合格となる方は、一時停止違反や反対車線へのはみ出しなどが多くなっている。高齢者が道路上を安全に運転できるかどうかを確認する。交通安全にとって非常に重要な検査になる

運転技能検査の様子
運転技能検査の様子

県警によると2023年10月までに起こった人身事故で、65歳以上のドライバーが起こした事故は30.8%だという。県警は「高い割合」だとみている。県警では「運転に不安を感じる高齢者やその家族は、近くの免許センターに相談してほしい」としている。

(テレビ宮崎)

テレビ宮崎
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