中国の湖南省で2019年、「反スパイ法」に違反した疑いで逮捕された50代の日本人男性について、懲役12年の実刑判決が確定したことがわかった。

男性は2019年7月、湖南省の長沙市で「反スパイ法」に違反したとして中国当局に逮捕され、一審で懲役12年の実刑判決を受けていた。男性はこの判決を不服として上訴していたが、日中外交筋によると、11月3日に湖南省で開かれた裁判でこれが棄却され、実刑判決が確定した。

男性が具体的にどのような行為を行ったのかは明らかにされていない。日本政府は引き続き、男性の解放を申し入れていくことにしている。

中国では2014年に「反スパイ法」が施行されて以降、17人の日本人が拘束されていて、北京では大手製薬会社の男性社員が2023年3月に拘束され、10月に逮捕されたばかり。11月中旬には、アメリカで開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)に合わせて日中首脳会談が調整されていて、実現すれば日本人拘束を巡るやりとりも焦点になるとみられる。

国際取材部
国際取材部



世界では今何が起きているのか――ワシントン、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン、パリ、モスクワ、イスタンブール、北京、上海、ソウル、バンコクのFNN11支局を拠点に、国際情勢や各国の事件・事故、政治、経済、社会問題から文化・エンタメまで海外の最新ニュースをお届けします。