細かすぎるパーツに「気絶しそう」とネットをざわつかせている、あるプラモデルをご存じだろうか。
プラモデルの企画・設計・製造を行う「秋東精工」(東京・江戸川区)が、2024年3月に発売予定の新作の「ごま団子プラモ」だ。
その名の通り、中華料理でおなじみの「ごま団子」を精巧にプラモデル化したもので、丸い「生地」パーツの中に「餡」パーツを入れ、その周りに「ごま」のパーツを貼り付けて作る仕様になっている。
丸い生地の周りにびっしりと並んだ「ごま」パーツは、全部でなんと900粒!
これだけでも十分興味をひかれるのだが、中心の餡は生地パーツで包んだ段階で全く見えなくなってしまう。文字通り、見えないところにまでこだわっている料理としての“再現度”がなんとも気になる。
本体は高さ約40mm・重さ約14g。販売価格は1,540円(税込)で、1つのキットで1つのごま団子が作れるようになっている。
実は「秋東精工」は、2021年にネットを騒然とさせ“狂気”とまで呼ばれた「寿司プラモ」を作った会社。「寿司プラモ」は364粒の“白米”を接着剤で一粒一粒貼り付けて作る仕様になっていて、ネットでは「すごい!狂気……!(笑)」「これネタじゃなくてマジで売ってんのか」などと話題になったのだ。
(関連記事:“ネタ”じゃない「寿司プラモ」にネット騒然…シャリ364粒をどう組み立てる? リアル感を出すコツを聞いた)
そんな「寿司プラモ」の魂を受け継いだような、新作の「ごま団子プラモ」。細部にこだわったまさに“逸品”のプラモデルは、発売を前にすでにX(旧Twitter)では「900パーツは気絶しそう」「気が遠くなりそうwww」などと話題になっているが…。
「寿司プラモ」に続いてなんとも“マニアック”なプラモデル、一体どうして製品化に踏み切ったのだろうか?担当者に話を聞いてみた。
寿司プラモの好評を受けて商品化
――寿司に続き「ごま団子」をプラモ化。きっかけは?
弊社の商品の「寿司プラモ」が海外からの注文が多かったことから、「他国の食べ物もキット化しよう!」ということで開発を進めました。また「寿司プラモ」のインパクトを超えたかったので、より粒数の多いごま団子を選びました。
――細かすぎるごまパーツが気になる…こだわりはどこ?
寿司プラモと同様、粒数(今回はごま)はリアルに再現したかったので、数種類のごま団子を購入し全て分解して、ごまの粒数を数え再現しております。餡パーツは色味にこだわり、こしあん感がでるように色を選定しました。
――ごま団子をよりリアルに作るためにはどうしたらいい?
ごまパーツをバランスよく接着することがポイントです。ごまパーツの向きをランダムに配置するのもおすすめです。
完成品は「SNSにアップして、“エゴサ”で探します」
――発表後の反響は?
SNS・様々なメディアで取り上げていただき、中には1万リポスト以上されているサイトもありました。
――ごま団子プラモの完成までにはどのくらい時間がかかる?
弊社のプラモ作りに慣れている社員が作って、2時間ほど要しております。
――手に入れたら、どんな風に楽しんでほしい?
ごまパーツが900個という、作り応えのあるキットになっておりますので、ぜひあきらめず最後まで作って欲しいです。また、完成した作品をSNS等にあげていただけると、私たちもエゴサで探せますの大変うれしいです。
――リアルな食べ物シリーズはこれからも増えていく?今後の展望について…
今後も食べ物をプラキットで再現するシリーズは続けたいと考えております。他シリーズ展開としては、世界中の人が知っている像やオブジェをキット化できると楽しいかなと考えております。
発売前から期待感の高まる「ごま団子プラモ」。すさまじい根気と集中力がいること必至だが、それを乗り越えて完成させた暁には、ぜひSNSで自慢してほしい。