イスラム組織ハマスとイスラエルの軍事衝突は激しさを増している。ガザ地区北部にある病院では17日夜、爆発があり数百人が死亡したといわれている。

札幌の医師が語る ガザ地区の現実

「『私の子どもは天に召された。私の家族もケガをした』と書いてある」と話すのは、勤医協・札幌病院の猫塚義夫医師だ。

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10月14日、パレスチナ・ガザ地区の知人から空爆で破壊されたという家の写真と、家の下敷きとなり、亡くなった1歳の娘を抱く動画が送られてきた。

何度かのやりとりのあと、今は連絡がつかなくなっているという。

「電話がつながれば…つながらないですね」(猫塚医師)

17日に破壊された病院も視察したことがある猫塚医師。

2011年から毎年パレスチナを訪れ、医療機関を支援している。現地の人と長年交流してきた。

「我々と一緒なんですよ。そこが、ある日突然破壊されてしまう…」(猫塚医師)

ドキュメンタリー映画を緊急上映

猫塚医師は、19日午後、札幌市役所を訪れた。

ガザ地区のドキュメンタリー映画が札幌で27日に緊急上映されることになり、配給会社の会見に同席したのだ。

映画の予告編には、冒頭に笑顔の子どもたちなどがいる日常が映し出されているが…

突然のイスラエルの攻撃により、被害にあう現実が描かれている。

「ガザにも普通の人たちが住んでいて、普通の暮らしがしたい。でも、そこにまた爆弾が落ちていることを伝えたい」(ユナイテッドピープル 関根健次 代表)

私たちにできることは何か

猫塚医師に私たちに何ができるか、尋ねた。

「(支援には)お金が必要です。国連から緊急の募金要請が来た。そこに気持ちがつながってほしい」(猫塚医師)

軍事衝突の激しさが増すイスラム組織ハマスとイスラエル。

遠い国で起きていることのように感じてしまうかもしれない。しかし、そこには、私たちと同じく家族を愛する人たちがいて、日々苦しんでいる。

(北海道文化放送)

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