10月1日、大阪府・泉大津市の住宅街でコンクリート製の通路が突然崩れ落ち、4人が転落した事故。市内には他にも同様の通路があり、7日のだんじり祭りを前に通行止めなどの措置がとられた。

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近隣の住民:
まあびっくりやな。何もそんなん落ちると思わへんやん!あったら通るもん。もうちょっと早く(通行止めに)するべきやな。事故が起きる前にせなあかんわな

通路が“崩落” 通行止めに

10月1日、newsランナーのスタッフが居合わせた救出の現場。崩れ落ちた通路の下からクレーンで引き上げられたのは、だんじりの法被を着た男性。近くでだんじり祭りの試験曳きが行われる中、水路の上にしかれたコンクリートの板の通路が崩落し試験引きを観覧しようとしていた女性2人が約2メートル下に転落。さらに、2人を助けようとしただんじり関係者の男性2人も転落し4人のうち3人がけがをした。

転落した男性:
若い女性の方は前歯が折れて、頭から血が流れてた。もう一人の女性の方は腰から下の打撲と、頭も切ってましたね

泉大津市によるとこの通路は40年ほど前に、水路の上にコンクリートの板を敷いてつくられたもので、老朽化などが崩落の原因とみられている。 ひとつ間違えばもっと大きな被害が出たかもしれない事故。ただ、これまで点検などは行われていなかったということだ。

記者リポート:
こちら事故現場とは違う別の通路ですが、同じように水路の上にコンクリートが敷かれており、現在通行禁止となっています。また昭和40年に作られたとあって、鉄骨がむき出しになっていて老朽化が見られます

泉大津市は、市内に20か所ある同様の通路の確認を行っていて、崩落した通路と合わせて3カ所を通行止めにした。

近隣の住民:
子供たちが通る通学路なので、雨の日とか通るので、危ないなと思ってたんですけど。何十年も点検していなかったようなので、ちょっと不安で怖いなと思いましたね

老朽化…インフラ対策は?

今回のような事故をどう防いでいけばいいのか?道路だけではなく水道管の破裂や橋の崩落。全国の自治体で老朽化したインフラへの対策が社会問題になっている。 インフラの老朽化などに詳しい専門家は…

近畿大学 米田名誉教授:
現実問題として予算、人の問題があって、全てを維持管理することはなかなか難しい。やはり第三者被害をなくすという意味で取捨選択する。そうした実態を住民にしっかり理解してもらう必要があると思います

加えて米田教授は「住民が危険な場所を通報する意識も必要なのではないか」とも話した。

番組コメンテーターの京都大学 藤井聡教授は「取捨選択をする中で、“使う”と選択をしたわけなので、市が管理をする必要が出てくると思います。合理的、計画的、戦略的に維持管理をして、どんどん効率化することで、限られた人材、資源、時間の中でより多くのインフラを管理することが必要だろう」と話した。

(関西テレビ「newsランナー」 2023年10月6日放送)

関西テレビ
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