ロシア訪問を巡り日本維新の会が除名を軸に処分を検討している鈴木宗男参院議員が8日、札幌市で記者会見を開き、「国会議員はそれぞれの認識があって然るべきだ」などと述べ、公正な判断を訴えた。
鈴木氏のロシア訪問を巡り、維新は6日に党紀委員会を開くなどして、処分を検討していて、10日に正式決定する方針。
維新は、鈴木氏がロシアメディアのインタビューに対し、「ロシアの勝利」「ロシアの未来を信じる」などとと語ったことを問題視して、「除名」処分を軸に検討が進んでいる。

鈴木氏は8日の会見で、以前から「『国力の差からしてロシアが負けることはない』ということは、明確に言っている。国内メディアで流れていたはずだ。同じことをロシアで言って、んぜ問題になるのか」と述べた。
そして、「国会決議に反するというのは、話のすり替えだ」と維新幹部を批判し、「公正公平な判断」を求めた。
その上で、鈴木氏は、渡航の届け出を巡る事務手続きの瑕疵は認め、「処分は受け入れる」としつつ、ロシアメディアに対する発言を巡っては、「国会議員は、それぞれの認識があって然るべきだ」と訴え、処分の理由次第では、裁判で争うか「弁護士とよく相談したい」と述べた。
また、鈴木氏は、ロシア政府高官との会談の内容を説明するとともに、訪問間には北方領土の元島民と会い、実施が見送られている墓参の再開を求められたことなどを明かし、「一にも二にも国益を考えて行動してきたし、これからも行動していく」と強調した。