FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023 日本対スロベニア(10月7日 東京・国立代々木競技場 第一体育館)

来夏のパリ五輪出場権獲得に挑む男子日本代表(世界ランキング4位・10月6日現在)は第6戦で世界のトップと肩を並べるスロベニア(同7位)と対戦。
日本の成績はここまで4勝1敗。ここ3試合は全てストレート勝ちと、落とした第2戦・エジプト戦のショックを完全に振り払っている。

日本はこの勢いのままスロベニアに3-0のストレート勝ちを収めれば、8日のアメリカ戦を待たず2位以内が確定。今大会の上位2チームのみに与えられるパリ五輪出場権が得られる大一番だ。

対するスロベニアは、今年のヨーロッパ選手権で3位と3大会連続でメダルを獲得する難敵で、今大会はここまで日本と同じ4勝1敗。

キャプテンを務めるティネ・ウルナウト(背番号17、35)やセリエA挑戦1年目で得点王に輝いたロク・モジッチ(背番号19・21)など、タレント揃い。
平均身長でも日本を約8cm上回る。パリチケット獲得のために、スロベニアとしても落とせない一戦だ。

キャプテンを務めるティネ・ウルナウト(背番号17、35)やセリエA挑戦1年目で得点王に輝いたロク・モジッチ(背番号19・21)など、タレント揃い。平均身長でも日本を約8cm上回る。パリチケット獲得のために、スロベニアとしても落とせない一戦だ。

日本のスターティングメンバーはキャプテン石川祐希(27)、関田誠大(29)、小野寺太志(27)、髙橋藍(22)、髙橋健太郎(28)、西田有志(23)、リベロは山本智大(28)が起用された。
第1セット 日本 25-21 スロベニア
第1セット、日本は今大会13本のサービスエースを決める西田有志がサーブをミス。さらにローテーションのミスなども重なり、スロベニアにリードを許す苦しい立ち上がりとなる。

しかし、今大会アタック決定率2位の髙橋藍のバックアタック。202cmの髙橋健太郎、200cmの小野寺太志のブロックなど、鉄壁ディフェンスで最大5点まで広がった点差を徐々に縮めていく。

対するスロベニアは、今大会チーム最多78得点を挙げるモジッチらが高さとパワーのあるスパイクで反撃し第1セットから接戦となる。
それでも、大事な局面で石川祐希、髙橋藍が強烈なアタックを沈め、第1セットを25-21で先取した。
第2セット 日本 25-22 スロベニア
第2セットもスロベニアを追いかける展開となるものの、175cmのセッター関田誠大が身長202㎝のクレメン・チェブリ(背番号18・31)のスパイクをブロックでシャットアウト。
さらに要所で小野寺太志もブロックポイントを挙げ、点差を縮めていく。

中盤、西田有志の強烈なアタックで逆転に成功すると、相手に流れが傾きそうな場面で髙橋藍がブロックポイント。

髙橋はさらに相手の2枚ブロックを抜く強烈なスパイクを放つなど、スロベニアの高さを攻略した日本が第2セットを25-22で連取した。
第3セット 日本 25-18 スロベニア
運命の第3セット。日本はこのセットを取ってストレートで勝利すれば、パリ五輪への切符を手にすることができる。

序盤、スロベニアが猛攻を仕掛けてくるが、日本はスーパーレシーブを連発。難しい位置から上がったボールを髙橋藍や石川祐希がアタックを決め2連続ポイントで勢いに乗る。

中盤も司令塔・関田誠大がミドルブロッカーの山内晶大(29)や小野寺太志に巧みにパスを回し、得点を重ねる。
そんな躍動するセッター・関田にご褒美か?ダイレクトスパイクを決めるという珍しいポイントも。

そこからコート上の選手も会場の観客も、すべてのプレー、思いがパリチケット獲得に向けて加速した。
そして迎えたマッチポイント。スロベニアのサーブが大きくコートを外れ、この瞬間、日本のパリ五輪出場が決定した。

第2戦のエジプト戦、悪夢の敗戦から不死鳥のように甦った日本代表。

あの日から「#心はひとつ」になった思いが見事に結実した瞬間だった。