2022年、国の統計で「働く女性」の数が3,035万人を超え、過去最多となった。多くの女性が活躍する一方で実は今、「ある悩み」を抱える女性が増えている。

定年を間近に控え…女性が抱える悩み

今、働く女性から注目されているオンラインセミナーがある。参加者は皆、共通の“悩み”を抱えている人たち。悩みとは、定年退職後の第二の人生「セカンドキャリア」だ。

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企業が採用などを男女平等に扱うことを目指す「男女雇用機会均等法」ができて、まもなく40年。その、いわゆる第一世代が今、定年を迎える時期に差し掛かっている。

しかし、初めて迎える女性の「定年」というだけあって参考にできるものが少なく、また、同じ境遇の人も少ないことから悩む女性が増えているというのだ。

外資系の製薬会社で働く立花祐子さん(59)もその内の1人だ。雇用機会均等法施行の翌年の1987年に入社し、たくさんの女性が結婚・出産で退職する中、働き続けることを選んだ。単身での海外赴任も経験し順調にキャリアを積んできたが…。

立花祐子さん:
人生100年時代なので、60歳で定年を迎えて、そこから40年どうやって生きていくんだろうみたいなところが不安でした。「定年後の~」というのも書店であるので、いろいろ読んでみたんですけどデフォルトは男性なんですよ

“自分のやりたいこと”に挑戦

そこで見つけたのが女性を対象にした「セカンドキャリア」を考える講座だ。主催する西村美奈子代表も、かつてセカンドキャリアに悩んだ1人だった。

NextStory・西村美奈子代表取締役:
遊び友達はいるけど、真面目にキャリアについて相談できるような仲間が周りにあんまりいない

女性が気軽に「定年後」を考えられる場所作りを目指した講座では、やりたいことの見つけ方や実現に向けた資金計画など現実的な内容を学べる。

NextStory・西村美奈子代表取締役:
セカンドキャリアだからこそ自分のやりたいことに挑戦する。何で、セカンドキャリアとして働きたいかっていうことをちゃんと考える。徹底的に自分と向き合うとともに行動に移すということを言っています

立花さんは講座を受講後、趣味の料理を生かしたセカンドキャリアを選択肢の一つとして考え始めた。

立花祐子さん:
社会と関わっていたい。(定年は)サラリーマンの区切りなんですけど、何かで社会のためになる、役に立つことが続けられたら一番幸せだなと

“セカンドキャリア”のロールモデルに

セカンドキャリアを模索する立花さんの姿は、後輩たちにとっても良いお手本になっているようだ。

立花さんの会社の後輩・今川真紀子さん:
女性としてもキャリアを定年後も考えられるんだというのは、すごく立花さん見て思います

立花さんの会社の後輩・前河智子さん:
こういうところに、こういう情報あるよっていうのは頂けたりしてすごくためになっている。行動も早いんで

いよいよ女性も迎える「定年」。時代を切り開いた女性たちが今、セカンドキャリアの道を切り開こうとしている。

(関西テレビ「newsランナー」9月22日放送)

関西テレビ
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