パリオリンピックの出場権をかけて行われている、ワールドカップバレー2023で20日、ブルガリアに勝利した女子日本代表。
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これまで4試合連続のストレート勝ちで勢いに乗ったまま、首位をキープしています。
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石川真佑選手:
まだまだです。(調子が上がってきている)この途中。まだまだです。
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今回は8チームが総当たりで争い、上位2チームがパリ五輪への出場権を獲得できます。
現在、世界ランキング8位の日本は残り3試合、強豪のトルコやブラジルとの対戦を残しています。
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古賀紗理那選手:
私たちの力で点を取って、セットを取れてるというところが、すごいチーム力が上がっているのかなと私自身は感じているので、これからトルコとか強豪国とあたるときも、苦しいときこそ日本のリズムでプレーができるように頑張りたいなと思います。
快進撃を続ける「火の鳥NIPPON」。五輪切符の獲得に向け、今夜ベルギー戦に臨みます。
![開幕戦の実況も担当した倉田大誠アナウンサー](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/d/4/700mw/img_d4642e64a24907ce0497bdf95491feed233399.jpg)
開幕戦の実況も担当した、倉田大誠アナが見た女子日本代表。その強さの秘密とは?
倉田実況メモから読み解く日本の強さ「マッハとジェット」
いよいよ正念場を迎えるバレー女子日本代表。世界ランキング8位の日本は、世界ランキング14位のベルギー、1位のトルコ、4位のブラジルとの戦いを控えています。
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この試合日程について、日本バレーボール協会会長の川合俊一氏は…。
![日本バレーボール協会会長 川合俊一氏](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/4/f/700mw/img_4f804ed1089ca3a4769cc06d0d944a17433002.jpg)
日本バレーボール協会会長 川合俊一氏:
強いんですよ、トルコとか、ブラジルは。日本って大体世界の平均身長からすると、10cmぐらい低いんです。ですから、他のチームに勝つためには、10cm高くジャンプしなくてはいけないんです。そういった意味では、最後の方に強いところが続くのは、ちょっとつらいと言えばつらいです。
特に、最終日のブラジルとのこれまでの戦績を見ると、苦しい戦いであることがわかります。
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倉田 大誠アナ:
日本の対ブラジル戦の戦績は、45勝92敗、2000年以降の数字で言うと、7勝61敗。五輪の舞台でこれまで日本は対ブラジル全てストレート負け。1セットも取れていないと。これくらい高い壁に日本は挑んでいきます。
では、そんな相手に日本はどう戦っていけばいいのか。倉田アナの実況メモを見ると、「ジェットは比較的決まっている」と書かれています。
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セッターからのトスが上がり、アタックされるまでの時間が1秒以内のバックアタックの種類として、「マッハ」と「ジェット」があります。
![バックアタックの際、セッターが前方にトスを上げるのが「マッハ」](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/d/e/700mw/img_de6de4b1cc339cce2693348e3b95d155589003.jpg)
![セッターが後方にトスを上げるのが「ジェット」](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/a/9/700mw/img_a9bce55fe5fde22d20484d0a59dbf1f0619820.jpg)
セッターが自分より前方にトスをあげアタックするのを「マッハ」。
セッターが後方にトスをあげアタックするのを「ジェット」と呼んでいますが、素早くトスをあげ2種類のバックアタックを持つことにより、相手ブロッカーに的を絞らせないのが「マッハ」と「ジェット」の特徴です。
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日本は特に「ジェット」に力を入れており、これはセオリーである「マッハ」と逆側からスパイクが飛んでくることが多くなるため、ブロックを分散させることができるからです。
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日本バレーボール協会会長の川合俊一氏によると、バレー選手の9割は「右利き」。
つまり、ほとんどの選手が右手でスパイクを打ちます。
![まずは右側からボールがくる「マッハ」](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/5/8/700mw/img_58ca7098a2cbea5a1ee5f3cc9336b2e9673397.jpg)
MCの谷原章介も右利きなので、スタジオで実践してみます。まずは「マッハ」と同じく、右側からボールがくると…。
![なんなく打ち抜くことができた](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/6/1/700mw/img_619b1d1cf818e30135d54f2519ff846e683024.jpg)
MC谷原章介:
打ちやすいですね。
なんなく打ち返すことができました。
一方、「ジェット」はアタッカーの左側、背中側からトスが飛んできます。
![今度は左側からボールの来る「ジェット」](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/0/7/700mw/img_075e09727fcc009a645caea399cf0d8f658933.jpg)
MC谷原章介:
すごい見づらい!これは倉田さんがイジワルしているからとかじゃないですよね?
![肩が邪魔してボールが見にくい](https://fnn.ismcdn.jp/mwimgs/7/7/700mw/img_77b5068e73feb2c7438abd798fcd6bf9305782.jpg)
倉田アナ:
これくらい、セッターの後ろから来るボールは、肩越しになってしまうので。
MC谷原章介:
確かに振りかぶった時には、より見えない方向からきますもんね。
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日本バレーボール協会会長 川合俊一氏:
はい、見えなくなります。大体バックアタックは、なんとなくセッターの前から来るというのが、世界の通例というか。後ろからと言うのは、やらない国はないわけではないのですか、組織的にやってくるというのはなかなかないです。
ちょっとの差だと思うんです、多分2mくらいの差だと思うんです。前と後ろだと。それでも、相手のブロッカーがバラバラになるんですよ手が。このバラバラにさせるというのが大事なんです。
世界の選手は大体190前後ありますので、それがものすごくいい形でブロックにくると、なかなかスパイクが決まらない。なるべく手がバラバラになるような形にしてそこにぶち当てていく。そうするために、この「マッハ」と「ジェット」というポジションが違う攻撃をやっていくと。
――マッハとジェットの選択はいつされるんですか?
日本バレーボール協会会長 川合俊一氏:
打つ前から決まっているときもありますし、セッターが異常に動いてしまったときは、ジェットではなくてマッハ!とか。
倉田アナ実況メモ「Aパスで返球できている」
次の倉田メモは、「Aパスで返球できている」です。
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「Aパス」とは、セッターがトスアップする位置に、正確にレセプション(レシーブ)ボールが返ることをいいます。
このAパスで返球できると、セッターは全く動く必要がないため、次の攻撃に余裕ができ、アタッカーの枚数も増やせるという利点があります。
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日本バレーボール協会会長 川合俊一氏:
セッターが2~3歩動くと、クイックに入った選手が打てなくなるんです。ですから、1人攻撃がいなくなってしまうということで、相手のブロッカーの選択肢が減ると。
4人攻撃に入っていたところが、3人になるとマークしやすくなるので、いかにセッターを動かさないで、レシーブを返すというのが大事かということですね。
トルコ・ブラジルの注目選手…カギとなる日本の選手は?
日本は、強豪国のトルコやブラジルとどう戦っていけばいいのか。
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トルコの注目選手は、身長194cmのエースのメリッサ・バルガス選手(23)。サーブスピードが最速106㎞/h、これは男子並みのスピードです。
ここでのキーパーソンは、リベロの福留慧美選手、さらにサーブ・レシーブを得意とする西村弥菜美選手がこの強打を止めるのではないかという期待もされます。
日本バレーボール協会会長 川合俊一氏:
連続で打たれるときついので、1発で切りたいんですよね。すごいですよ194cmで、ほぼ大谷翔平君が打ってくるようなものですから。
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最終戦のブラジルの注目選手は、背番号10番、「ガビ」と呼ばれているキャプテンのガブリエラ・ブラガ・ギマラエス選手(29)です。
身長は180cmとそこまで大柄ではないのですが、非常にテクニックがあります。サーブはもちろん強いのですが、独特のテイクバックがあるスパイクを打つことでも知られています。
日本バレーボール協会会長 川合俊一氏:
スパイクがちょっと独特ですよね。ぼくはこんなに回してなかなか打たないんですが。
(ブロックが)ほんの少しだけ「アレ?」という、気持ちよくブロックできないというか、いつもと少しいつもと雰囲気が違う打ち方をしてくるので。それに合わせるまで時間がかかるかもしれません。
倉田アナが独断と偏見で選ぶ、日本の注目選手は、去年世界選手権で、最後ブラジルに1点取り切れなかった石川真佑選手。今は控えに甘んじていますが、どこかに出てくるのではないかと予想します。
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――これからの日本の課題と期待を教えてください。
日本バレーボール協会会長 川合俊一氏:
今までの4試合を見ていると、クイックが少ないんですよ。圧倒的にサイドの選手ばかりなので、クイックを多くすると、ブロックが絞りにくくなるので、この3試合は少しクイックを。真ん中の選手を多く使った方がいいと思います。それが勝ちにつながると思います。
(めざまし8 9月22日放送)