2023年6月まで秋田・北秋田市の地域おこし協力隊として活動していた女性が、8月に市内に飲食店をオープンした。店のコンセプトは秋田の“ある文化”。一体どんな店なのだろうか。

元“地域おこし協力隊”が起業へ

北秋田市の地域おこし協力隊として活動していた斎藤美奈子さんは、市内への移住促進や移住者のサポートをしながら、豪雪地帯・阿仁比立内での自身の生活ぶりなどを、SNSを通じて発信してきた。

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6月で隊員としての任期を終えたが、その後も市に残り、起業することを決めた。

斎藤さんがまず目を向けたのは、北秋田市鷹巣にある空き物件だ。

北秋田市で起業する斎藤美奈子さん
北秋田市で起業する斎藤美奈子さん

斎藤美奈子さん:
元々は営業していて、大判焼きとたこ焼き屋さんをやっていた。私、まだ何するとか言ってないですね。ホットドッグ屋さんと立ち飲みバーをやろうと思っていて、午後4時から8時までの営業で、何でこの時間帯かっていうと、秋田は“練習”っていう(乾杯前に飲み始める独自の)文化があるじゃないですか。午後4時から6時までハッピーアワーにして、そこでちょっと「練習」をしてもらって、そのまま鷹巣の飲み屋さんに流れて行ってもらう、ちょっとここを活性化できるようにしたいなって

ホットドッグの販売には、こんな思いが…。

斎藤美奈子さん:
高校生とかってジャンクフードみたいなものを(北秋田で)食べる場所がないじゃないですか。高校時代に買い食いした思い出を作りたくて

斎藤さんは店内の改装を進め、秋田の“練習”文化から「ザ・リハーサル」と名付けた。

飲食店に勤務した経験があるため、飲み物の提供はイメージがついたが、課題はどんなホットドッグを提供するか。

斎藤美奈子さん:
もう本当にシンプルなものを作りたくて。でも秋田県内のものはやっぱり使いたい

目指すのは「学生が気軽に来られるお店」

退任から2カ月近くがたち、迎えたオープンの日。この日は「助っ人」の姿があった。北秋田市出身で、斎藤さんと共に起業した佐々木宗純さんだ。これまでの準備の様子を見て…

佐々木宗純さん:
全然バタバタだなって。(美奈子さんを見て…)怖!目が怖!

斎藤美奈子さん:
予定通りなんだよ!

佐々木宗純さん:
でも美奈子さんのいいところは、期限にはなんとか間に合うっていう

ホットドッグは、県内の業者やベーカリーから材料を取り寄せ、秋田産にこだわった。

オープン時間の正午を過ぎると、早速お客さんの姿が。

客:
徐々にカーテンがついたり、ものが並んだりしているのを見てて、いいなって思って。インスタグラムでホットドッグがきょうからって見て、楽しみにして来た

昼時には会社員、その後は高校生や親子連れが訪れ、この日用意した30個は完売した。

また、日が傾くと、店にはいわゆる“練習”のために訪れる人がいた。飲み会の前の立ち寄りスポットとして、おなじみになる日もそう遠くないかもしれない。

斎藤美奈子さん:
まず学生の子たちも気軽に来てもらって、そういうお店にしたい、寄り道場所みたいな。頑張ります

「ザ・リハーサル」は、毎週金曜日の午後4時から8時に営業している。今シーズンは10月末まで営業を続ける予定だ。

(秋田テレビ)

秋田テレビ
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