東京地検特捜部は7日、秋本真利衆院議員(48)を受託収賄の疑いで逮捕した。秋本議員は、洋上風力発電への参入を目指す会社の元社長から、国会で有利な質問をする見返りに約6000万円を受け取った疑いが持たれている。

6000万円は“国会質問の謝礼”

視察先で、自身が所有する競走馬とは別の馬と笑顔で写真におさまる秋本議員。秋本議員がSNSに投稿した写真だ。

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脱原発・再エネ推進派として知られ、洋上風力発電の導入を促進する法案作成にも関わっていた秋本議員。資金を提供したのは、政府が進める洋上風力発電事業で、青森・陸奥湾への参入を目指していた日本風力開発の塚脇正幸元社長だ。

秋本議員は、共同で所有する馬主組合の経費や、自身が中央競馬の馬主登録をする際に必要な資金、あわせて6000万円を受け取っていたとしていた。

しかし特捜部は、その6000万円が、日本風力開発に有利になるよう、国会質問をしてもらう見返りだった疑いが強まったと判断。

2019年2月の衆院予算委で、秋本議員は「経産省や国交省との協議にも防衛省は柔軟に応じていただいて、洋上風力が青森県でもしっかりと展開されるべきであろうと思うわけであります」などと発言していた。

日本風力開発に有利になるような国会質問をしていた?
日本風力開発に有利になるような国会質問をしていた?

塚脇元社長は、6000万円が国会質問の謝礼と認めたが、秋本議員は周囲に「馬主組合の資金だった」と説明し、賄賂性を否定しているという。

野党側は議員辞職求める

野党側は7日、秋本議員に議員辞職を求めた。

立憲民主党の泉健太代表は、「自民党を離党しているからということで済むものではない。(秋本議員は)逮捕を受けて、自ら議員辞職すべき。岸田首相も何をしていたのか、政治責任が問われる」と述べた。

国会議員から容疑者となった秋本議員。特捜部は、受け取った資金についてくわしく調べを進めている。
(「イット!」9月7日放送より)