全国有数の温泉地・大分県別府市の小中学校では2学期から平日に家族旅行などに出かける際、欠席扱いにしないという新たな取り組みがスタート。「たびスタ休暇」の名称で市が普及を図っている。
平日に家族旅行OK「たびスタ休暇」
泉都・別府市で9月1日から始まった「たびスタ休暇」。
保護者が観光業に従事し週末一緒に過ごすことができない家族が多いという別府市。
小中学生を対象に平日に家族旅行などに出かける際、欠席扱いにしない取り組みが始まった。
旅と学習の「Study」を合わせて「たびスタ休暇」の名称で市が普及を図っている。
条件は、旅行先が市外であること。
年度内で３日までで部活の大会に参加する時などと同じ扱いになる。
入学式や修学旅行など学校行事がある日は対象外。
9月1日から2学期が始まった別府市の小学校。
夏休みに家族とたくさんの思い出を作った子どもたちからは「すごく良いと思う」「一緒に旅行に行きたい」といった歓迎の声が聞かれた。
「仕事にもプラス」ホテルで働く父親
別府市のホテルで働く福本幸男さんは妻と小学生、保育園児の子ども2人と市内で暮らしている。「客が多く泊まりに来る土日祝日とかはどうしても働かざるを得ない状況」と、子どもたちが休みの土日や祝日は仕事柄、休めないのが悩みと話す。
福本さんは「すごく良い取り組みだと思う。子どもたちと外に遊びに行ったり充実した時間を作れば、また仕事をさらに頑張ろうという方向に向かう」と今回の制度は仕事にもプラスになるのではと考えている。
全国への広がりも期待
愛知県でも1日から順次同様の取り組みが始まっていて、市は観光の活性化のためにも全国への広がりを期待している。
別府市教育員会の古本部長は、
「この制度が広く全国的に広がれば、そういったのを利用する人が別府にも来てもらえる。別府の平日もどんどん観光客が増えて観光産業の活性化が可能になるというのが最終目標」と話す。
ただ、子どもたちの授業のフォローアップなど課題もあり、市は今年度「たびスタ休暇」を利用した人にアンケートを行って制度のあり方を検討する方針だ。
（テレビ大分）
