貴重な歴史遺産に囲まれた「奈良公園の中」に宿泊することができる、超高級ホテルが8月29日にオープンした。お値段は1泊12万円~82万円。富裕層に向けた最高級のホテルを取材した。

世界遺産に囲まれた立地が売り

8月29日午後に開業した「紫翠ラグジュアリーコレクションホテル奈良」は富裕層に向けた最高級のホテルだ。

ホテルがあるのは東大寺のすぐそばの「奈良公園の中」で、興福寺、春日大社など世界遺産に囲まれた立地が一番の売りで、総支配人の羽鳥寛之さんは「ホテルや土地自体の歴史や文化、自然との調和をしっかりと伝えていきたい」と話す。

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「伝統と現代の結び」をコンセプトに、日本を代表する建築家、隈研吾さんが手がけた。

ホテルで1室しかないプレジデンシャルスイートには、リビングダイニングや寝室があり、98平方メートルもある。

総ひのき造りの部屋風呂があるスイートルームの値段は、なんと1泊82万円!
“お手ごろ”とまでは言えないが、1泊12万円からの部屋もある。

「奈良にこのホテルがあるから」起爆剤狙う

このホテルのもうひとつの魅力は、大正時代につくられた奈良県の「知事公舎」を活用している点だ。

昭和天皇が宿泊し、日米安全保障条約とサンフランシスコ講和条約を“結ぶことを認める”「批准書」に署名した「御認証の間」で歴史に思いをはせ、当時の客間で、ミシュラン三つ星レストラン出身の総料理長が作る、地元食材と奈良の伝統的な食文化を受け継ぐ料理を堪能できる。

ホテルを誘致した奈良県は「奈良にこのホテルがあるから訪れてくれることになれば、さらに観光客の裾野が広がっていく」と期待を寄せる。

奈良県は、ホテルを起爆剤とし、観光客に訪れてもらいたいとしている。

(関西テレビ「newsランナー」2023年8月29日放送より)

関西テレビ
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