ロシア当局により死亡が確認された、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」のトップ・プリゴジン氏。その生前に撮影されていた40秒の動画が公開され、波紋を呼んでいる。
プリゴジン氏「私を殺した方がいい」
イタリアの銃器メーカー「ベレッタ」のロゴが入る、カーキ色の服を着たプリゴジン氏。40秒の動画は、日本時間27日午前0時49分、ワグネルに近いとされるSNSに投稿された。

ウクライナでの戦闘をめぐり、ロシア国防省の支援体制に反発していた4月、 ロシアの軍事プロガーによるインタビューに応じた際のものとみられる。

プリゴジン氏は、40秒にわたって、死を覚悟したかのような強い口調でプーチン政権を糾弾していた。

「ワグネル」トップ・プリゴジン氏:
ロシアには強い男が存在するが、強い男は徐々に駆逐されつつある。(強い男たちは)上層部のケツをなめるつもりはない。
きょう、われわれは我慢の限界に達した。なぜ正直になるのか?なぜなら、これからこの国を生きていく人たちの前で、私にうそをつく権利はない。彼ら(国民)にうそをつく権利は、私にはない。

「ワグネル」トップ、プリゴジン氏:
(真実を語らせたくないなら)私を殺した方がいい。しかし、私はうそをつかない。ロシアは破滅の瀬戸際にあると正直に言わなければならない。そして今、手を打たないと、飛行機は空中分解してしまうだろう。

動画では「真実を語らせたくないなら私を殺した方がいい」と語り、 自身の発言が、ロシアにとって不都合であることを強調。さらに最後の部分では、ロシアを飛行機に例えて、 空中分解する可能性を示唆した。
搭乗するジェット機が墜落し、死亡が伝えられたプリゴジン氏。SNSには「プリゴジン氏は、自身の運命を予期していた」などのコメントが寄せられている。

27日には、ロシア当局がDNA鑑定により、プリゴジン氏の死亡を確認したと発表した。
(「イット!」8月28日放送より)