連日続く猛烈な暑さは、私たちの食卓にも影響を及ぼしそうだ。山形市公設地方卸売市場では、高温の影響で野菜の入荷量が例年と比べ激減しているという。また夏野菜だけでなく、秋冬野菜への影響も懸念されている。
野菜の入荷量激減…「例年の5割」
終わりがみえない連日の猛暑。その影響は、市場に入荷する数々の野菜にも及んでいる。

県産の野菜や果物が集まる山形市公設地方卸売市場では、現在、野菜の入荷量が例年の約5割まで激減しているという。

山形丸果中央青果・渡辺友男野菜部長:
この連日の猛暑の影響で、被害を受けている野菜が去年と比べてけっこう出ている。暑さで「変形」「尻細り」や「曲がり果」が多くなってしまい、入荷量が減っている状況

この時期の野菜には、あまりにも気温が高すぎると花が咲いても実がならず、花が落ちる被害が出る。こうした「花落ち」など、猛暑による野菜へのダメージが、収穫量が減った大きな原因。

山形丸果中央青果・渡辺友男野菜部長:
トマト関係ですね。これもやはり高温で“花落ち”が始まってしまい、着色不足だったり、実がつかない。入荷が減っている
価格に変動はないが別の懸念も…
そして、気になる野菜の価格について。

キュウリやホウレンソウなど、入荷量が大きく減っている一部の野菜では値上がりもみられるが、全体としては野菜の卸売価格に大きな値上がりはみられないという。その理由は…。
山形丸果中央青果・渡辺友男野菜部長:
消費者が、あまりにも暑いので「料理をしたくない」「火を使いたくない」とのことで、入荷量に対し野菜の売れ行きはあまり良くない

“野菜の供給”が減った一方で、“消費者の需要”も落ち込んでいるため、結果的に大きな値動きとはなっていないという。しかし市場関係者には、もうひとつ別の大きな懸念があるという。

山形丸果中央青果・渡辺友男野菜部長:
秋冬野菜の種まきがもう始まっている。ただ、暑くて種をまいて芽が出ても枯れてしまう。今よりも9月以降の入荷量のほうが心配

秋から冬に旬を迎えるキャベツや白菜・大根などが、今後順調に生育するのか…。この猛暑は、長期にわたって野菜の入荷に悪影響を及ぼすおそれが出てきた。
(さくらんぼテレビ)